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祝!東急東横線~東京メトロ副都心線・相互直通運転開始

2013-03-17 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

昨日東急東横線渋谷~代官山間の線路切替が、予定通り無事に実施され、同線と東京メトロ副都心線の相互直通運転が開始された事は、様々な所で報じられていますので、ご存知の方も多いかと思います。

MAKIKYUは一昨日深夜まで仕事が入っていた事もあり、午前中は静養していましたが、午後に横浜駅周辺へ買物に出向いた後、夕方東横線を視察したものでした。


駅構内に足を踏み入れると、上り方面の案内標識は「東横線渋谷・副都心線池袋・西武線所沢・東武東上線川越市方面」に変わっており、東横線の電車が副都心線を介し、埼玉県西部まで足を伸ばす様になった事を実感させられます。

西武方は「西武池袋線」ではなく「西武線」と表示しているのに対し、東武方は「東武線」ではなく「東武東上線」と線名込みになっており、統一性がなく少々違和感を感じるもので、「西武線」「東武線」か「西武池袋線」「東武東上線」のどちらかで一貫性のある案内にした方が…と感じたもので、東武側が「川越」ではなく「川越市」という中途半端な駅を案内しているのも気になるものです。


ホームに足を踏み入れ、列車の発車案内表示を見ると、一昨日までの東横線は、横浜駅では種別はともかく、行先は大半の列車が渋谷行という状況でしたが、昨日の副都心線直通開始と共に、様々な行先が見受けられる様になり、10両という両数表示(東横線では昨日から営業運転開始)も、東横線の変貌振りを実感させられるものです。

ホームで列車を待っている状況の中には、「石神井公園って何処?」と言った声も聞かれ、都内北西部や埼玉県西部方面に土地勘のないと、「し」で始まる「公園」の付いた駅名と言う事で、「森林公園」と混同する可能性も…と感じた程です。

特に西武池袋線のダイヤは、東横線直通開始以前から種別・行先・運行間隔などが一定しておらず、余所者には複雑で分かり難く、「石神井公園」「保谷」「清瀬」の位置関係などは、東横線ユーザーには正確に説明できない事も多いかと思いますので、特に都内区間で過剰傾向にあると感じる普通列車の整理と共に、少なくとも昼間時間帯はある程度列車の行先を揃え、分かりやすいダイヤを実現して欲しかったと感じます。


そして列車に乗り込むと、東横線運行車両の過半数(東急・みなとみらい線所属車両は全車)が、ドア上にLCDモニターを装備しており、これだと行先や次駅だけでなく、様々な案内を地図などを交えて表示する事も容易です。


LCDモニター装備車両ではこの機能をフルに生かし、列車の運行系統表示を行うなど、事情を知らない人間には複雑で分かり難い列車運行体系を、少しでも分かり易く案内しているのは評価できる所で、渋谷駅を境に種別が変わる列車などは、「特急・副都心線内急行」といった案内も見受けられたものでした。

現行東横線運行車両では、各車両共に自動放送装置も完備され、この点はやはり複数社の車両が入り乱れ、複雑な運行体系となっている京浜間某標準軌大手私鉄や、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走り、余りに高額過ぎる運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)などでは、未だに自動放送装置はおろか、LED文字案内表示装置すら装備していない車両がゴロゴロしている事等を踏まえると、案内面では比較的充実している感があります。
(京浜間某標準軌大手私鉄や「開発を止めた某鉄道」などは、路線特性上特に首都圏の交通事情に疎い利用者の事を考慮する必要があり、それどころか日本語や漢字を理解しない利用者も他線より…という状況ですので、案内の不備は目に余るものです)

東横線~副都心線のライバル路線とも言え、よく止まる事でも定評のJR某ラインは、ドア上にLCDモニター装備はなく、LEDによる文字案内も表示可能文字数が少ない状況などを踏まえると、この点では東横線~副都心線に軍配が上がります。

とはいえJR某ライン側は運行体系を大きく分けて2系統に単純化しており、様々な系統が入り乱れている訳ではありませんので、利用区間次第では乗り換えの手間が生じるものの、運行系統を単純化する事で分かりやすくするのも、一つの方法かもしれません。
(特に副都心線は開業当初、小竹向原駅の平面交差が要因で大規模なダイヤ乱れを引き起こした前例もありますので、なるべく西武池袋線~副都心線/東急東横線・東武東上線~有楽町線(或いはその逆)で揃えるのも、一つの方法かもしれません)

ただ運行体系が複雑化し、様々な事業者の車両が入り乱れて走る事で、車両面でのバラエティが増大した事は、趣味的には非常に面白い事で、この点では競合路線とも言えるJR某ラインは、惨敗確定と言っても過言ではないと思います。


東急所属車両(みなとみらい線車両も含む)は、8両編成の車両で「8CARS」というステッカーが貼られた他は、今まで表示する事がなかった埼玉県内などの駅名を表示している程度という気がします。


東横線運行列車全体に占める比率こそ低いものの、西武や東武の車両も時折東横線に姿を現す様になり、レッドアロー(有料特急)用ではない西武の4扉通勤型電車が「特急」の種別表示を出して走る姿は、まだ見慣れない事もあってか、少々違和感を感じたものでした。


東武の車両は、どちらかと言うと「遜色車両」と言わざるを得ない車両が多く、特に副都心線車両の一部が、首都圏通勤型車両では屈指のグレードを誇っていますので、尚更遜色ぶりが強調されてしまう気がします。

列車運行体系を見ても、西武側は東急線内特急で運行している列車は、西武池袋線内でも極力上位種別で運行するダイヤを構成しているのに対し、東武側は地下鉄直通列車は相変わらず東武東上線内各駅停車での運行であるなど、結構な格差を感じるもので、東武側は今後他社に刺激され、もう少し健闘して頂ければ…と感じます。

また昨日は開業記念のご祝儀乗車も多かったのか、日頃から比較的混雑している感のある東横線が、いつも以上に混雑している様に感じられたものでした。

副都心線開業当初の様な大混乱とまでは行かないものの、混雑も影響してか各列車共に数分程度の遅れや、一部駅停車前の運転停車などもあり、昨日は最初から「こんなものだろう…」と思っていましたが、開業祝賀の熱気が冷めてもこの状況が続くようなら…とも感じたものでした。

今回の東急東横線~副都心線相互直通運転では、相互直通運転開始を期に、副都心線を跨ぎ都心の反対側へ向かう幾つかの企画乗車券が、今まで余りつながりのなかった東横線沿線~埼玉県西部方面の相互間で設定されるなど、単に新たな運行体系で列車を走らせるだけでなく、新たなネットワークが構成される事を生かした取り組みなども見受けられる事も、大いに評価できる気がします。

まずは副都心線関連各線の安定輸送実現、平日朝ラッシュダイヤ初日となる明日早々に大規模なダイヤ乱れ…という副都心線開業当初の二の舞にだけはならない事を願うばかりで、今後も利用する機会が多く見込まれる路線だけに、状況推移を見守ってゆきたいと思います。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、相互直通運転開始早々に乗車された方も居られるかと思いますが、その際の感想など
ありましたら、是非コメントもどうぞ。