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一昨年車両代替が実施された大山ケーブル

2017-04-15 | 小田急グループ

私事ですがMAKIKYUは先月横浜市内から伊勢原市へ転居し、新たな地で新生活を営む事になりました。

伊勢原市は東京都心から小田急線で約1時間(新宿から乗換なしのダイレクトアクセス)、横浜からも1時間以内(海老名乗換)で移動する事ができ、東京や横浜のベッドタウン的印象が強い街ですが、大山などの観光地を抱える事でも知られています。

この大山へは伊勢原駅~大山ケーブル間の路線バス(神奈川中央交通)を利用し、その後大山ケーブルカー(大山観光電鉄)に乗換でアクセスするのが最も一般的な方法ですが、この大山ケーブルは一昨年(2015年)の秋に車両代替が行われています。
(車両代替以前の大山ケーブルに関しては以前「MAKIKYUのページ」でも取り上げており、その際の記事をご覧になりたい方はこちらをクリックして下さい)

MAKIKYUは一昨年中に乗車機会がありましたが、車両代替以降に「MAKIKYUのページ」で大山ケーブルを取り上げる機会はなくずっと…という状況でしたので、伊勢原市内転居を機に地元の交通機関と言う事で取り上げたいと思います。
(MAKIKYUの転居先は伊勢原市内でも小田急線の駅から徒歩圏の某所ですので、大山ケーブルの走るエリアとは少々離れていすが…)

大山ケーブルは戦前に開業した後、戦時中は不要不急路線として金属供出の対象になり、その後1965年に復旧、以来近年まで復旧時の車両が用いられていましたので、昭和の雰囲気が色濃く残る路線と言う印象でした。


しかしながら一昨年の車両代替で導入された新型車両は、小田急ロマンスカーや箱根登山電車の新型車両デザインで実績のあるデザイナーがデザインに関与した事もあり、旧来の車両とは雰囲気も大きく様変わりしています。


外観は前面形状が前後で大きく異なるのも大きな特徴で、山上側は見るからに実用本位といった雰囲気ですので、このギャップはJR西日本が国鉄型車両を大改造した一部の短編成ワンマン車両に通じるものもありますが、一度見たら忘れられない姿と感じる方も少なくないと思います。

 
車内に足を踏み入れると、座席は乗車時間が短い事もあって比較的質素な印象ながらも、最近のロマンスカーや箱根登山電車の新型車両を連想する天井形状は、デザイナーの個性が強く出ている部分と感じ、華のある車両に仕上がっているのでは…と感じたものです。

また一昨年の車両代替に併せ、設備面でも大規模な更新工事を実施、駅構内以外の架線を撤去して充電式とする事で、車内からの眺望性向上も図られるなど、観光向け路線として車両以外のテコ入れも行われています。

ただ伊勢原駅から出発する路線バスが発着する「大山ケーブル」バス停と、始発駅の大山ケーブル駅(旧下社駅)の間にある坂道は相変わらずで、高齢者が阿夫利神社へ参拝に出向くために大山ケーブルへ乗車しようと思った時などは結構大変だろうな…と感じる状況は、今後改善余地ありと感じたものでした。

生活路線ではなく観光向け路線と言う事もあり、アクセス改善も急務と言う程ではないと思いますが、阿夫利神社を訪問する人物の客層などを考慮すると、相応の施策が講じられてもと感じますので…