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MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
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色違いのリンガーベル号~ファミリー鉄道展にも現れたリンガーベル号は、塗装以外に微妙な違いも…

2008-03-09 | 小田急グループ

昨日東海バスのリンガーベル号に関する記事を取り上げ、この記事では昨年秋に海老名で開催された「小田急ファミリー鉄道展」でも展示された事について触れていますが、この記事で取り上げたリンガーベル号は、ファミリー鉄道展で展示された車両とは異なる車両である事に気づいた方も多いかと思います。

というのも、リンガーベル号は1台だけでなく複数台存在しており、それぞれが異なった塗装をしていますので、ナンバープレートなどを見なくても、すぐに違いが分かるのですが、MAKIKYUが先日伊東を訪問した際には、ファミリー鉄道展で公開されたリンガーベル号は稼動している姿こそ見れなかったものの、荻車庫(伊東営業所)で遭遇する事ができ、営業所内では容易に撮影できる状況でしたので、ファミリー鉄道展の会場で大勢の注目を浴び、雑踏で撮影に難儀する状況とは大違いでした。
(写真は営業所内で許可を得て撮影したものです)

このリンガーベル号は、車内も外から見た限りでは、外観の塗装に合わせて座席モケットが赤系統になっており、昨日の記事で取り上げた車両の色違いという感が強いですが、それ以外にも行先表示の部分が異なるなど、昨日の記事で取り上げたリンガーベル号と写真を見比べると、微妙に違いが存在している点も興味深いものです。


東海バス・リンガーベル号~伊東観光の目玉とも言えるレトロ調バス

2008-03-08 | 小田急グループ

   

MAKIKYUは今年春も「青春18きっぷ」(随分前に概要を記した記事があり、青春18きっぷに関して分からない方はこちらをクリック)を購入し、一昨日その1回目を使って日帰り小旅行(今年春は、大半がこの様な使い方になりそうです)に出かけたのですが、その目的地として選んだ場所は静岡県・伊東でした。

伊東を目的地に選んだのは、現在MAKIKYUが居る横浜市内からもさほど遠くない割に、あまり訪問する機会がなかったのも一つの理由なのですが、昨年秋に海老名で開催された「小田急ファミリー鉄道展」の会場で展示されたバス4台の内の一つ、東海バスのリンガーベル号に乗車したかったという事があり、伊東観光フリーパス(伊東周辺の東海バスが乗り放題で現地発売は当日限り有効:また小田急線の各駅などで、伊東までの往復とセット発売されているものもあり、こちらは有効期間が長くなっています)を購入して乗車してきました。
(ちなみに他の3台は神奈中・三太号(以前取り上げた記事はこちらをクリック)と箱根登山・箱根施設めぐりバス、立川バス・リラックマバスです)

リンガーベル号とは、平成初頭(1989~90年)に東海バスが伊東周辺の観光路線用に導入したバスで、メキシコのストリートカーをイメージしたレトロ調の特注車両(この車両の車体は、東京特殊車体という会社が製作しています)は、一般の路線バスとは全く別物で非常に存在感がありますが、運行本数が限られていますので、予め運行時刻を調べておかないとなかなか遭遇できない車両です。

車内に足を踏み入れても、木材を多用したダブルルーフの天井などは非常に印象的で、床下も座席下は木材を用いています(旧年式車でよくある黒い油が塗られたものとは異なります)が、車両自体もミッドシップエンジン(車体の中央付近にエンジンを設置:日本国内を走る路線バスは、殆どがリアエンジン車)である事もあって、前側が通路の両側に2人がけを配し、後側はロングシート配列で最後尾まで座席が設置(しかも最後尾の3枚窓は両脇が開閉可能です)されているのは特徴的です。

ただミッドシップエンジン車でエンジンが車体下にある上に、下回りはトラック用をベースにしている事もあって、騒音や振動(MAKIKYUが乗車した際の感想としては、エンジンブレーキ作動時が特に凄まじく感じられました)がかなり大きく、日野製の一般路線車とは大きく異なる独特な乗り心地が楽しめる反面、リンガーベル号の運行区間を考えるとさほど問題にはならないとはいえ、居住性も決して良いと言えないのは難点です。

また東海バスが保有している本当のレトロバスとして有名な、ボンネットバス「伊豆の踊子号」などに比べれば、遥かに新しい車両とはいえ、現在首都圏などの大都市圏では、排ガス規制の影響などで平成7~8年(1995~96年)頃の車両が退役となっており、大都市圏で退役した車両を中古として導入している地方事業者(東海バスもその一つです)でも、この年式の中古車両を導入する事で、昭和末期(60年代)~平成初期にかけて導入した車両(中古・自社発注共)を淘汰している状況ですので、路線バスの寿命を考えると、レトロ調というだけでなく実際に古参格に当たります。

その上ミッドシップエンジン車故に、一般の2段ステップ車に比べても床面の高さは高く、その上1扉車で前方に2人がけ座席がずらりと並んでいますので、このバスが製造された頃はさほど意識されなかった、車椅子での乗車などといったバリアフリーの観点でも厳しいものがあり、今では本当にレトロなバスと言っても良い状況になっています。
(ただ年式が古い割に、サイドブレーキがホイールパーク式になっている辺りはこのバスの面白い点ですが…)

そのため今後同種のバスが導入される可能性はまず考えられず、またリンガーベル号自体も年式的にはいつ退役しても不思議でない状況ですが、特別な車両故に手入れにも念を入れているのか、内外共に年式の割には綺麗に使われている印象を受けましたので、伊東観光の目玉として今後も活躍する事を期待したいもので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非リンガーベル号に乗車されてみては如何でしょうか?

ちなみに伊東市内を走るリンガーベル号の運行時刻は一応決まっている様で、全て伊東観光フリーバス通用エリア内での運行(シャボテン公園~伊豆高原駅~伊豆海洋公園は、伊豆高原・城ヶ崎フリーパスでも乗車可能です)ですが、MAKIKYUが把握している限りでは以下の便での充当を確認(他に朝方の運行もあり、また事情による車両変更の可能性もあります)しており、乗車を検討される方は参考にして下さい。

シャボテン公園→伊東駅 1050
(伊東駅向かいの待機場で比較的長時間停車しています)
伊東駅→シャボテン公園 1240
シャボテン公園→伊豆高原駅→伊豆海洋公園 930 1355
伊豆海洋公園→伊豆高原駅→シャボテン公園 1005 1505

写真はリンガーベル号の外観(左前方/右後方から撮影)と、車内の様子(前方/後方から撮影)です。


杉花粉に苦しんでいますが…

2008-03-06 | Weblog

今や日本の「国民病」とも言われる花粉症、MAKIKYUもこの厄介な病(?)に苦しめられている一人で、一応薬の服用などの対策はとっていますが、それでもここ数日は体力の消耗が激しく、帰宅後はPCへ向かう気力もなく寝込んでしまう日もある程です。
(「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は如何でしょうか?)

とはいえ花粉症故に引きこもってばかりでは、精神的にも憂鬱極まりないですので、春休み期間に合わせて発売されている「青春18きっぷ」を今年も購入(MAKIKYU一人では、1セット=5回分を使い切るだけで精一杯ですが…)し、今日その一回目を使って小旅行に出向いてきました。
(2~3日中には、関係記事を掲載したいと思いますのでお待ち下さい)

また来週には花粉逃避も兼ねた遠出も計画しており、その後も青春18きっぷを使った小旅行が続くなど、通常より忙しくなりますので、今月~来月にかけて「MAKIKYUのページ」更新頻度も低下し、コメントに対する返答や、トラックバックの反映が遅れる事もありますが、ご了承下さいますようお願い致します。


京急電鉄 600形電車(650番台)~座れれば天国、でも混雑時には…

2008-03-04 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

MAKIKYUが先日上野動物園へ行った際は横浜市内~都内間の移動で、日頃は利用頻度が割合低い京急電鉄(割合最近まで略称は京浜急行と称していましたが、最近の略称変更は近隣の某大手私鉄の影響を受けているのでしょうか?)の普通車(各駅停車の事をこの様に呼称しています)を上大岡→品川間で利用したのですが、その際に乗車した車両が今日取り上げる600形電車(650番台)です。

現在京急電鉄で活躍する600形電車は、両開き3扉の地下鉄乗り入れ対応車両で、8両編成と4両編成の2通りが存在していますが、4両編成は番号帯が650番台(以下650形と便宜的に表記します)となっており、両数の関係で通常は自社線内のみの活躍となっています。

車内設備は地下鉄にも乗り入れる一般車両にしては、異例ともいえるオールクロスシートを採用し、それも600形導入当初に導入された編成などは、ツイングルシートと呼ばれる可変座席(これは構造が複雑な上に、最近流行っている「ブカブカした異様な感触の座席」よりはマシとMAKIKYUは感じていますが、座り心地も芳しくないので途中で取り止めとなっています)を採用したのが特徴的でしたが、8両編成で最後に導入された608編成と650形各編成では、オールクロスシートの座席配置ながら、ツイングルシートは不採用となり、この車両では座席の座り心地も若干改善されています。

ただその一方で座席数はツイングルシート装備車(ドア間片側8席)に比べて減少(同6席)となっており、座れれば天国ですが、クロスシートで通路が狭い故に、混雑時はドア付近に乗客が集中して一部分に混雑が偏りますので、混雑時の立席は最悪の状況となります。

そのため近年京急電鉄では、さすがに地下鉄直通などにも使われる一般車両にオールクロスシートは無理があり過ぎると感じたのか、600形車両のドア間を順次ロングシートに改造し、同時にLEDによる案内表示装置やドアチャイムの取り付けを行っていますが、ロングシートは最近流行の「ブカブカ」した好みが大きく分かれる代物ですので、この車両では車端部クロスシートという選択肢が存在するのは幸いとはいえ、ロングシート化改造そのものは良いとしても、その内容が余り歓迎できないとMAKIKYUは感じています。

また650形は今も大半がオールクロスシートで、この車両は快特をはじめとする優等列車の増結だけでなく、単独で普通車にも運用されますが、京急電鉄の普通車は一部の例外を除くと4or6両で運行されます。

MAKIKYUが先日同形の普通車に乗車したのは昼間時間帯でしたので、さほど混雑もせず、特に大きな問題はなかったものの、4両編成というだけでも普通車はラッシュ時間帯などに両端車両を中心にかなり混雑しますので、ラッシュ時間帯に走っている同形4両普通車のドア付近が凄まじい状況である様を見ると、余りに無理があり過ぎると感じます。

また快特乗車時に前方普通車が遅れ、減速運転を強いられた後に普通車を追い抜いた際は、その普通車は650形4両と言う事もしばしばという有様です。

しかも普通車の本数が割合少ない本線の都内区間でも、650形普通車がラッシュ時間帯に走る事もありますので、これでは一度乗車しただけで懲りてしまい、これでは快特への乗客偏重に手を焼き、普通車の魅力を説く車内広告まで掲出して京急電鉄が推し進めている「普通車への誘導」にも逆効果を及ぼします。

現状では快特の増結用に運用を限定できない様ですので、座席の内容を別とすれば、650形を優先的にロングシート化改造して欲しいものですが、何故かこの改造は8両編成を優先して行っているのは理解に苦しむものです。
(600形8両編成オールクロスシート車は、通称A快特と呼ばれる線内快特のハイグレードな所定車両(2100形)が不足して代走が発生した際、所定車両との格差を考えると有効な気がしますので、むしろオールクロスシートで残存している数本は現状のままで活躍して欲しいと感じる位で、他の600形8両編成に比べてハイグレードだった608編成がロングシート化改造された事は惜しいものです)


東京都交通局 40形電車~都営線唯一のモノレール車両は様々な特徴が…

2008-03-01 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

   

昨日MAKIKYUは上野動物園に入園し、東園と西園の2つに別れている動物園内を結ぶモノレールにも乗車しましたが、このモノレールは動物園内のみ(東園と西園の間を分断する道路を跨ぐ部分を除く)の短い区間を走っており、上野動物園に入園しないと乗車できない路線です。
(余談ながら東園~西園間は、モノレールに乗車しなくても徒歩で移動する事も可能です)

園内を移動する交通機関だけに、当然動物園の営業時間(9時台~16時台)にしか運行されず、動物園閉園日は運休になりますが、それでも都営交通をはじめとする首都圏を走る大半の公共交通機関で利用可能なPASMOなどのIC乗車券をはじめ、都営交通一日乗車券も使えない(日暮里・舎人ライナー開業と共に同線にも乗車可能となり、「都営まるごときっぷ」と改めて都営地下鉄・都電・都バスに加えて、新交通システムまで乗車できる様になっても不可の様です)とはいえ、単なる遊戯施設ではなく上野懸垂線と呼ばれ、東京都交通局が運営する正式な鉄道路線の一つとなっているのが特徴です。

また日本初の営業用モノレールで、昨年12月で50周年を迎えた歴史ある路線でもありますが、車体の上に軌道が存在する懸垂式モノレール自体が、日本国内での現行営業路線自体が他に湘南モノレールと千葉都市モノレールのみ(こちらはサフェージュ式と呼ばれます)、懸垂式モノレール自体もMAKIKYUの知る限りでは、世界的に見ても他にはモノレール発祥の地であるドイツ・ヴッパータールに存在する程度(当然この路線に乗った事はありませんが…)です。

しかもランゲン式と呼ばれるヴッパータールのモノレールとほぼ同等(駆動輪がゴムタイヤになっている事が、上野懸垂線の大きな特徴です)で、モノレールにしては割合細いレールに台車が剥き出しとなり、この台車と車体との間を大きな腕の様なもので繋いでいる構造の懸垂式モノレールは、日本では上野以外に現存しませんので、その様な観点でも非常に貴重な路線です。

このモノレールで活躍する車両は、開業から長い月日を経ている事もあって、MAKIKYUが昨日上野懸垂線で乗車した現在活躍中の車両は4代目になりますが、この車両は40形と呼ばれています。

単線で路線長も短く交換設備等も存在しない路線だけに、2両1編成のみの存在となっており、何らかの事情でこの車両が使えなくなった時は上野懸垂線自体が運休になりますが、2両の車両間は湘南モノレール等と同様、非常用で通常乗客の通り抜けはできない構造となっています。

車体上部がグリーンに塗装されている辺りは、如何にも都営バスなどを運行している東京都交通局の車両という感があり、車体に多数の動物が描かれている(ラッピングの様ですが…)のは、動物園内を走る鉄道といった感じですが、車内の座席も先頭部のみクロスシート配置となっていますが、各座席が硬いFRP製となっている事は、中国の地下鉄や路線バス等を連想させられ、日本の鉄道では非常に物珍しく感じます。

また40形は2001年に営業開始した比較的新しい車両であるだけに、車椅子スペースやドア開閉時の注意放送(チャイムではありません)、自動放送等も装備していますが、上野懸垂線は東園と西園の2駅しか存在せず、乗車したら次は確実に終着駅となる事もあって、駅到着時の案内放送では「まもなく駅に到着します…」と流れ、車内放送で駅名を呼称しない辺りも特徴的です。

とはいえ列車入線時に案内放送が流れ、東園・西園両駅では列車運行時刻も掲出されています(殆どが不定期列車扱いというのは興味深いですが…)し、JR東日本の特急列車で使用されているのと同様のミュージックホーンを鳴らしながら走るなど、本格的な鉄道らしい一面が見られるのも興味深いもので、所要時間は片道1分半と非常に短いですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も上野動物園を訪問する機会がありましたら、是非上野懸垂線に乗車されてみては如何でしょうか?

写真はまもなく西園駅に到着する40形車両(写真撮影は西園駅近くで、同駅に到着する列車が最も容易です)とその車内、駅構内に掲出された時刻表と乗車中のワンシーンです。