9月19日(木)
都庁にパスポートを受け取りに行ったついでに、大江戸線で青山一丁目まで足を伸ばし、ホンダのショールームで新しいFIT 3を見てきた。
一番の収穫は新しいFITではなく、なんと“HONDA N360”の実車が展示されていたこと!
学生時代に友人と一緒に軽井沢に出かけた際に乗っていった、あのN360である。
白い塗装も綺麗、ホイールカバーも綺麗に輝いていて、こんな綺麗なクルマだったかと訝しいくらいである。
写真から回想していたのよりも大きな印象。これなら大学生3人で乗ってもそれほど狭くはなかったかもしれない。
ついでに、その横に展示されていた“HONDA S600クーペ”もアップしておく。ただし、このクルマには、ぼくは何の感慨もない。
1つ前の“HONDA S500”は、価格当て懸賞に応募した記憶がある。当時ぼくは中学2年か3年だったが、「車が欲しい!」と思った最初のクルマである。
そして、いよいよ“FIT 3”である。
結論的に言えば、すごく気に入った。
まず顔がよくなった。
FITらしくないという人もいるけど、ぼくは今までのFITの顔が嫌いだったので、むしろ歓迎できる。
今までのFITはボンネットが短くて、猪か豚の鼻みたいで嫌だった。今回のFIT3はボンネットが少し長くなっており、今までと印象が変わった。今までのFITの顔が好きだった人には違和感があるだろう。
「やんちゃ顔」とか言うけれど、所詮この程度の大きさのクルマでは「やんちゃ」もたかが知れている。ぼくは気にならなかった。
問題はサイドのエッジ・ラインである。
最近の流行なのか、キャラクター・ラインとか言って、彫刻刀で削ったような妙なエッジが2本入っている。
島下泰久氏のコメントでは、このラインのことを「ビミョー」と書いているが(モーターファン別冊「新型フィットのすべて」46頁)、ぼくにとっては致命傷に近い刀キズに見えた。特に上のラインがよくない。下のラインだけだと「デミオのパクリ」といわれるのを恐れたか。
従来のFITのサイドの方がはるかにすっきりしていてクールに見える。このラインで何を表現したかったというのだろうか。日産ノートのサイド・ラインよりも更にうるさい。
このラインさえなければ、ぼくとしてはFIT3は無条件で「買い」だったのだが、このラインのために、「欲しいけれど、あのエッジ・ラインを我慢できるか」という踏み絵を迫られることになってしまった。
そして、リア。
これもよい。もともと2代目FITのリアをぼくは好きだった。ベンツAの後ろ姿よりもいいとさえ思っていた。今回のリアは、FIT3の「売り」の1つだそうだ。車格(こんな単語がワードの変換の第2候補に入っていた!)をランク・アップさせたというが、車格感(?)などにかかわりなく、悪くない。
インテリアは写真を撮り忘れてしまったが、これもいい。相当に質感が高くなった。
「質感が上がった」などという宣伝で、期待して実車を見に行ってもほとんどの場合、「何だ、この程度・・」とがっかりさせられるが、今回のFIT3は間違いなく質感が上がっている。展示してあったのはハイブリッドのブラック内装だった。
FIT・15Xは、VW・ポロに優っているという記事もあった(「新型フィットのすべて」37頁)。この雑誌は紹介するクルマを褒めすぎる傾向があるが、少なくとも室内の質感はポロに並んでいると思う。
未だに「ガイシャ」の方がありがたいと思っている人でなければ、FITで十分だと思う。
心配していたシフト・ノブ(レバー?)も使いやすかった。これに違和感があったらハイブリッドはやめて普通のシフトがついたガソリン車(15X・L)にしようと思っていたが、これならぼくのような年寄りがフロア・シフトから乗り換えても大丈夫そうだ。プリウスより形もいい。
視認性はやや落ちた印象。2代目ほど開放感はない。ボンネットの先端も見えない。リアウインドウもやや狭くなったか。
ドライバー席のアームレストも中途半端。あれなら、いっそないほうがよい。物入れの蓋くらいに思っておいたほうがよさそう。
後席のアームレストも、もし後席に3人で乗るとしたら、真ん中の人の背中が痛くなりそう。わがRUNXの後席アームレストの方がよい。
ボディカラーは、スカイブルーやスポーティーブルーというのを見たかったのだが、シルバーしか展示してなかった。シルバーも青空に映えていたが、雲りの日にはどうだろうか。
いずれにしろ、買い替えの第1候補に躍り出たことは確か。
ついでに、横に置いてあったGSもアップしておく。
2013/9/19 記