昨日、院生から送りつけられてきた修士論文の第2稿を2日がかりで添削した。
12月30日に送りつけてくるというのも怪しからぬ話だが、今時の学生・院生は「何でもあり」である。
夕方、北風が激しくなったころ、コンビニに出かけて、宅急便で送り返した。
これを今年の仕事納めとしよう。
家に戻ってテレビをつけたが、地上波もBSミステリー・チャンネルもいいものをやっていない。
ミステリー・チャンネルの隣り252ch“AXN”チャンネルで、イギリスの海辺の田舎を舞台にした、風景のきれいな映画をやっていた。
ついつい最後まで見てしまった。
“輝きの海”という映画だった。
番組案内によると、ビーバン・キドロン監督、1997年、英・米合作とあった。主演の女優はレイチェル・ワイズというらしい。
この田舎村の近海でロシア船が難破して、1人の若い男だけが救助される。
そして、この村で私生児として虐げられ、差別されてきた娘(これを演じるのがレイチェル・ワイズ)と恋におちる。
因習的な村人たちは二人をいじめつづけるのだが、金持ちの父娘と医者だけが彼らに味方する。
アメリカ映画ではないので、このままハッピー・エンドでは終わらないのだが、1年の最後の日に見る映画としては、なかなかよかった。
とにかく風景が美しい。「海辺のトマス・ハーディー」ものといったところか。波打ち際を俯角で映すあたりはデビッド・リーン“ライアンの娘”を思い出させる。
いかにもイギリスらしい映画だった。
* 写真は、“輝きの海”のラストシーンちかく。
2009/12/31