夕べ、と言っても、きのうから今日へと日付けが変わる真夜中に、BSの“Cinefil Imagica”(BS 241ch)で、“シェルブールの雨傘”をやっていた。
久しぶりなので、つい最後まで見てしまった。
・・・と言うよりも、あの映画はラストシーンだけが妙に印象に残っているので、見るなら最後まで(最後だけでも?)見ないと意味がない。
あの当時(製作は1963年)は、今ほど映画のなかにタイアップ企業の商品宣伝のようなシーンが紛れ込むことはなかったので、ラストで“Esso”のガソリン・スタンドがあんなに大きく映し出されたのが印象的だった。
夕べ、改めて見てみると、ラストの少し前には、主人公の幼い息子がクリスマスツリーの下で“Esso”のオイルの缶をたたいて遊んでいるシーンなどもあった。
何と、ストーリーは、ソフィア・ローレンの“ひまわり”などと同じ、戦争(アルジェリア戦争)による失踪宣告と「死者」の生還をめぐる悲劇だった。
カトリーヌ・ドヌーブも若い!!
ほとんどのセリフがオペレッタ形式になっているのだが、映画のストーリーよりもミッシェル・ルグランの音楽のほうが印象に残っている。
* 写真は、“シェルブールの雨傘”(CINE FILM)の1シーン。原題は“Les Parapluies de Cherbourg”(1963年製作)。雨傘 parapluies が複数形になっている。確かに雨のシーンが多く、随所でカラフルな雨傘がたくさん登場していた。
『キネマ旬報・ヨーロッパ映画作品全集』の解説によれば「仏*マドレーヌフィルム」とあるが、昨晩見たCinefil Imagica では「仏=独」合作とあった。それこそ出資したEssoがドイツ企業だったのだろうか…。
2009.10.25