AMAZONのポイントがたまっていたので、メグレ警視シリーズの“運河の秘密”を買った。
2000年、フランスのテレビドラマで、日本でもBSで何度か放映されたことがある。
ツタヤでもレンタルされているので、あえて買う必要もないのだが、メグレのパリを舞台にしたもの、郊外もの、もっと郊外の国境もの(?)、クリスマスもの、その他いくつかは手元に置いておいてもいいかな、と思った。
殺人事件が解決し、運河の水門が再び開かれて、足止めを喰らった船が一斉に出発するラスト・シーンは、以前にこのコラムにも書き込んだと記憶する。
はじめのほうで、馬丁が登場するところで、突然犯人を思い出してしまった。
その後にケースの左上のスチールを見て、さらに驚いた! 見てない人には意味は分からいだろうけど・・・。
しかし、シムノンの作品は犯人探しが目的ではないから、残り90分も、ブリューノ・クレメルのメグレを十分に堪能した。
メグレを謎解きもの(本格推理?)と思ったら、この作品だって破たんはいくつもある。
ちなみに、長島良三編『名探偵読本2 メグレ警視』(パシフィカ、1978年)の「メグレ警視事件簿」(101ページ~)を見ると、「運河の秘密」は1931年に発表されたメグレシリーズの第4作で、この本が出た当時は内容が不明だったらしく、何の解説も付されていない。
最近は、BSでも“メグレ警視”は再放送されないようだが、またメグレの雰囲気に浸りたくなった。
2015/10/5 記