“アラバマ物語”の原作(翻訳本)の表紙です。
古本屋の店頭の100円均一で買ったため、かなり痛んでいます。
記憶というのはいい加減なもので、表紙は主人公の女の子(メリー・バーダムというらしい)のイラストだと思っていたのですが、なんと映画のスチールでした。道理で、先日はじめてこの映画を観たときに、主人公の女の子がこの本の表紙のイメージのままだったはずです。
表紙裏に、「舞台はアメリカ南部の古い町/母なきあとの父と兄妹の心にしみる愛情を横糸に/婦女暴行の無実の罪をでっちあげられた黒人の若者をタテ糸に・・・」といった宣伝文句が印刷されている。映画ではあの黒人青年が冤罪だったのかどうか、少しぼかしているような印象だったのだけれど・・。
1961年度のピュリッツァ賞に輝き、11ヵ国語に翻訳され、数百万部を売りつくしたそうだ。日本語版は菊池重三郎訳。菊池重三郎さんという名前はどこかで見覚えがあったので調べてみると、新潮文庫の「チップス先生、さようなら」の訳者だった。
* 写真は、ハーバー・リー著/菊池重三郎訳“アラバマ物語”暮らしの手帖社(手元にあるのは、昭和44年10月発行の11刷)