気ままに

大船での気ままな生活日誌

森川如春庵の世界

2008-10-13 10:14:00 | Weblog
先日、日本橋界隈徘徊の記事を載せましたが、そのとき、三井記念美術館にも侵入していました。特別展”茶人のまなざし/森川如春庵の世界”のポスターをみて、ついフラフラと入ってしまったのです。とても良かったですよ。素晴らしい光悦の茶碗も鑑賞できましたし、書画も珍しいものをみることができました。

知らない人のために(実はボクもそうだったのですが)、簡単に、森川如春庵について説明しておこうと思います。大正から昭和前期にかけて伝統を脱した新しい茶の湯が始まりましたが、その中心となっていたのが、三井物産初代社長、益田孝(鈍翁)でした。大正2年に鈍翁は愛知県一宮の素封家の、若き日の天性の審美眼をもつ森川と出会います。それを機に二人は茶の湯を通し、そして、数奇者としてのつきあいが始まったのです。さらに中京だけではなく横浜の原三渓等とつきあい等、幅を拡げてゆきます。

如春庵と鈍翁ゆかりの作品が100点以上、展示されていました。ボクが買った絵はがきの写真をもとに簡単に説明したいと思います。
。。。。。

黒楽茶碗 銘”時雨” 本阿弥光悦作。名古屋市博物館蔵(また行かねば)
如春庵が17才のとき初めて手に入れた。これで彼の審美眼が認められた。今回、重要文化財に指定される。


赤楽茶碗 銘”乙御前(おとごぜ)” 本阿弥光悦作。個人蔵。
如春庵、19才のとき購入。時雨と共に愛用した。このふたつは夫婦のようにいつも寄り添っていたという。今回、久し振りの対面とのこと(うれし涙)。ボクもこれが一番気に入った。でも個人蔵では、めったにお会いできない(涙)
それにしても、光悦の茶碗いいですね。フアンになりました。ほれっぽい(汗)。


国宝 志野茶碗 銘「卯花墻」


瀬戸黒茶碗 銘 「小原女」


織部筋兜(すじかぶと)香合 東京での公開はこれが初めてだそうです。織部はいいですね。


佐竹本三十六歌仙切”齋宮女御”
大正8年、絵巻が36枚に切断され(あまりに高価なので)、くじ引きでどこを採るか決めたそうだ。茶人、財界人の多くが狙っていた一番人気の巻頭の”柿本人麻呂”を如春庵が引き当て、有名になった。くじ運も強かった。ボクは弱い(涙)。この絵巻は”齋宮女御”で、一番絵がうつくしいとされているもの。


大満足して美術館を出て、お昼は久し振りに”たいめいけん”にしようと店の前まで来ると、相変わらずの人気で、長蛇の列(涙)。で、その前の銀閣寺なんとかいうラーメン屋さんに入った。サービスでどんぶり1杯のライスが出たのには驚きました。おいしかったですよ。
コメント
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