気ままに

大船での気ままな生活日誌

江戸の残り香/清方描く

2012-11-08 08:47:08 | Weblog
”小村雪岱/江戸の残り香”展のブログ記事を書いたあと、鎌倉のぶらり散歩に出た。小町通りももう終わろうとする左手の小道を入ると、鏑木清方記念美術館がある。散歩がてらよく寄る美術館だ。新しい展覧会が始まっていた。”江戸の残り香展”だという。ふふふ、雪岱さんのお引き合わせだなと、迷わずに入る。

清方と雪岱は親しい間柄であった。泉鏡花本の装幀は、はじめ、清方が担当していたが、そのあとを継いだのが、雪岱だ。その後も、清方は雪岱のことを気にかけていて、挿絵ばかりでなく、本画も描くように奨めたりもしている。

さて、今回の展覧会は、”文化勲章受章への軌跡”と銘打たれ、昭和29年に受章したときの勲章なども初公開で展示されている。ついでながら上村松園は昭和23年の女性初の文化勲章受章者である。そのほか、新寄贈による初公開のものがいくつかあった。喜多川歌麿と勝川春章の美人画を清方が模写したもので、はじめて拝見させてもらった。

そして、メイン展示は、”江戸の残り香”を漂わす作品。正面には、軸装が5点ほど、そして左右の壁には大型の屏風仕立てのものが展示されている。いずれも。埼玉県と秋田県の両近代美術館からのもの。特別展示ということで遠方からお呼びしているのだ。

正面の軸装の別嬪さんたちがいずれも向かって左下方に目をやっている姿に気づいた。こういう姿が一番、女性らしくみえるのだろうか。これからも気をつけてみてみよう。お馴染みの当館所蔵の”ためさるる日”、江戸後期の絵踏みの習わしを描いている。そして盲目になった曲亭馬琴が嫁に口述筆記をしてもらっている場面の絵も。

そうそう、引出しに、名作、”築地明石町”の切手シートを見つけた。本画は個人蔵で、なかなか展覧会に現れてこないのがさびしい。ぜひ、一度観てみたい。

では、ちらしからの写真ですが、清方美人を堪能ください。

《秋の夜》(大正8年)秋田県立近代美術館蔵








≪慶長風俗≫ (大正14年頃)埼玉県立近代美術館蔵



≪松と梅≫(大正7年)秋田県立近代美術館蔵


ちょっぴりお得な話。これも清方さんのツテです。
ここの入場券を持参すると、以下の展覧会が200円引きになります。いずれも清方の師匠筋の展覧会です。早速、今日、横浜に行こう(汗)。原宿は前期は行っているが、後期も是非。



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