おはようございます。
先日、舎人(とねり)公園のネモフィラ花壇を見ての帰り、朝倉彫塑館に立ち寄った。日暮里駅から谷中銀座へ向かう道を少し進み、左折して直ぐのところにある。20年振りくらいか、お久しぶりね。
日本近代彫刻界の最高峰とも言われる朝倉文夫の住宅兼アトリエをそのまま使用した美術館である。敷地全体が「旧朝倉文夫氏庭園」として国名勝に指定され、建物は国有形文化財に登録されているとのこと。館内には「墓守」「大隈重信候像」「仔猫の群」「時の流れ」など、朝倉文夫の作品が常設展示されている。今回は特集展示として、「没後60年 朝倉文夫の世界/女性像」というテーマでうつくしい女性裸体像が多い。
玄関前に男性像と浅草寺境内にもある慈雲の泉「雲」があった。
一階が元アトリエで、ここが展示室になっている。小村寿太郎と大隈重信の巨大像が部屋の両脇で睨みを効かせている。そして”特集”の女性像がいくつも。写真撮影は禁止なので、ここで購入した”朝倉彫塑館ミニガイド”の写真を利用させてもらう。
”時の流れ”(1917)。これを発表したとき、当時の展覧会では、裸体作品の公開が問題となっていて、これも警視庁から陳列を禁じられ、東京美術学校内で関係者だけに公開されたとのこと(笑)。
見学コースに従って、建物内を順に巡る。写真はミニカタログより。
書斎。大きなうつくしい本棚にびっくり。先日、見てきたモリソン書庫のよう。恩師で美術評論家の岩村徹の旧蔵書が散逸しないように買いとったそうだ。
居間
部屋巡りをしている間、中庭がみえる。”五典の池”と呼ばれる素晴らしい庭。ここも撮影禁止。台東区のユーチューブでの紹介があったので、ここに載せる。
朝倉彫塑館 五典の池
蘭の間。ここで蘭の栽培がされていたのでそう呼ばれる。ここには猫の作品がたくさん置いてある。ここは撮影OKなのでいくつかの猫を。朝倉は猫好きで、いつも10匹程度は傍らにはべらしていたようだ。大仏次郎のよう。
そして、びっくり屋上が庭園になっていた。オリーブの古木も。現役時代、ここは塾(朝倉彫塑塾という専門学校)も兼ねていて、必須科目に”園芸”を設け、屋上を菜園にして実習場としていた。”植物を育てることは自然を見る目を養うことに通じると、熟生と共にここで作業をした。
舎人公園のネモフィラのお陰で、久し振りに朝倉彫塑館を楽しむことができた。
谷中銀座に通じる通り。
日暮里駅の近くに名刹ふたつ。
まるで秋の紅葉のような経王寺。
隣りに、本行寺(月見寺)がある。道灌物見塚跡があり、一茶の「陽炎や道灌どのの物見塚」や山頭火の「ほっと東京に来ている月がある」などの句碑もある。二十世の住職・日桓(にっかん)上人(俳号・一瓢)が多くの俳人と交流があったようだ。
この日の舎人公園のネモフィラも素晴らしかった。
それでは、みなさん、今日も一日、お元気で。大谷の3戦連続7号が出そうな予感。
追伸
大谷選手、7号はお預けでしたが、その代わり、2塁打3本、打点2の大暴れ。打率はメジャートップの.371。シーズン首位打者も伺う好調さ。明日は山本由伸も投げるし、援護の7号か。
今日は都内散策で大谷の写真は撮れなかったので、その代わり、東博の白い躑躅を!
お久しぶり、お月さま。十六夜の月。