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【tv】ぶらぶら美術博物館「ハマスホイとデンマーク絵画」

2020-03-11 00:56:56 | tv

【tv】ぶらぶら美術博物館「ハマスホイとデンマーク絵画」

 

 

開催中の美術展などを紹介する番組。今回は東京都美術館で開催中(2020.3.10現在新型コロナウィルス対策で休館中)の「ハマスホイとデンマーク絵画」を取り上げていた。3月3日に放送することは知っていたので、番組を見てから見に行く予定だったのだけど、新型コロナウィルスのおかげで予定が変わり先に見てしまった💦 記事はコチラ

 

でも、不足している知識を補うためにメモ取りながら見たので、記事として残しておく😌

 

東京都美術館に行く前に、原宿のニコライバーグマン ノム(食べログ)で食事をしてた。フレッシュフラワーボックスで有名なニコライバーグマンのカフェで、フリッツ・ハンセンの椅子や、ルイス・ポールセンの照明などが使われている。山田五郎氏愛用のアルネ・ヤコブセンのエッグチェアもあり✨ そして食事はロイヤルコペンハーゲン! 行きたい😍

 

さて、上野に移動して東京都美術館へ。今回の解説は学芸員の高城靖之氏。とても分かりやすい解説だった。

 

2008年以来12年ぶりのハマスホイの企画展。ヴィルヘルム・ハマスホイ(Wikipedia)は19世紀末から20世紀の画家で、生前はとても人気があったけれど、亡くなった後時代遅れとされ忘れ去られていた。1980~90年代に再評価され人気に。自分の感想記事にフェルメールっぽいと書いたけど、ハマスホイって"北欧のフェルメール"って呼ばれていたのね😲 知らなかったよ😅

 

クレステン・クプゲ「パン屋の傍の中庭、カステレズ」

 

デンマーク黄金期1800~64年。1814年ナポレオン戦争で貴族が没落し市民階級が胎動。市民階級が絵画を買うようになった。市民の家に飾るため小さい作品で身近な風景が好まれた。クレステン・クプゲの父親はカステレズ城塞の中にパン工房を開いていた。城塞感ゼロ。中央に馬車が配置されており、よく見ると子供が2人遊んでいる。これは屋外で描かれたのか? だとすると印象派より早いのではないか? 屋外でスケッチをしてアトリエで描いている。印象派は全て屋外で描いている。

 

ダンクヴァト・ドライア「ブランスー島のドルメン」

 

ドルメンというのは巨石記念ってメモしてるけど、巨石記念ってなんだろう🤔 記念碑かな? とにかくドルメンは2基あるそうで、そのうちの1基を描いているのだそう。奥に馬車が描かれていてドルメンの大きさが強調されている。ブランスー島はパンケーキアイランドと呼ばれる平らかな土地で、デンマーク的なのだそう。

 

この時期は愛国主義的な作品が多く描かれ、古代の遺跡やお城などがデンマークの風景と共に描かれた。ナショナルロマン主義。"シェラン島有名、コペンハーゲン、デンマーク島の国、ユラン半島荒々しく好まれない"とメモがあるけど、何のことか分からない😅 とにかく、近代化で風景が失われてしまい、自然を求める動きがあり、画家たちはコペンハーゲンから電車で7時間かかるスケーインへ向い、芸術家村が出来てスケーイン派と呼ばれるようになる。スケーインはアンデルセンも訪れている。

 

ミケール・アンガ「ボートを漕ぎ出す漁師たち」

 

船出ではない。大しけによる海難事故の救助に向かうところ。"事故多いが何の事故かは描かない”とメモが残っているのだけど、これはアンガの作品のことを言っていたのだと思う。アンガは村唯一の宿屋を営むブランドム家の娘と結婚する。このアナ・アンガも画家。"実家の近く"とメモがあるけど何のことか分からない😣 アンデルセンもと書いているのはアンデルセンも泊まったということかな。

 

ピーザ・スィヴェリーン・クロイア「朝食ー画家とその妻マリーイ、作家のオト・ベンソン」

 

ヒュゲってる。この時、オト・ベンソンは母親を亡くしたばかりで、クロイアを訪れているのだそう。画面が明るい。クロイアはハマスホイより前に国際的に評価を得た画家。"奨学金でレオン・ボナの画塾で学ぶ"というメモは、ハマスホイから矢印が伸びているのだけど、奨学金を得たのがハマスホイなのか、クロイアなのか分からない💦 人物の服や、壁紙、食器など青と黄色の繰り返し。色彩感覚や明るさなど印象派的。

 

ピーザ・スィヴェリーン・クロイア「スケーイン南海岸の夏の夕べ、アナ・アンガとマリーイ・クロイア」

 

クロイアは「スケーイン南海岸の夏の夕べ、アナ・アンガとマリーイ・クロイア」などの"青い絵"シリーズで人気の画家。抒情的できれいな絵が人気となり、スケーインも人気となった。

 

クレスチャン・モアイェ=ピーダスン「花咲く桃の木、アルル」

 

2階は19世紀末のデンマーク絵画。アカデミーに反発した若い画家たちの作品が中心。「花咲く桃の木、アルル」を描いたピーダスンは1888年にアルルに滞在していたゴッホと交流した。ゴッホの作品でよく似た構図のものがある。

 

ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ「桃の木(マウフェの思い出)」

 

「桃の木(マウフェの思い出)」に似ているので、同じ日に描いたかもしれない。ゴッホの影響を感じる。間違いないく同じ場所を描いていると思う。好みの問題だけど個人的にはゴッホの方が好きだな。

 

ユーリウス・ポウルスン「夕暮れ」

 

ポウルスンは風景をじーっと観察して、翌日思い出して描くという手法だったそうで、描かれているのは記憶の中の風景。山田五郎氏によるとシュルレアリスム的とのこと。シュルレアリスムをあまりちゃんと理解していないのだけど、個人的にこの作品はとてもひきつけられた。全体的にぼんやりとしたタッチは幻想的だし、ドーム兄弟のガラス作品のようにも感じる。ポウルスンはアカデミー在学初年度でデビューし、後にアカデミーの教授になったそうで、とても才能があったということなのかな。

 

ラウリッツ・アナスン・レング「遅めの昼食、新聞を読む画家の妻」

 

19世紀末もヒュゲを描く。これはブランチなのか? テーブルの脚の形がシャレている。番組内では語られなかったけれど、今作に表示されていた説明から補足すると、レングは貧しい生まれで、貧しい人々を描いていたけれど、20歳年下の妻と結婚してから妻中心の絵を描くようになったのだそう。で、この作品にも描かれている妻は陶器で有名なケーラー家の出身なのだそう。ケーラーのマノ持ってたけど割ってしまったのだった😣

 

ピーダ・イルステズ「縫物をする少女」

 

描かれているのはイルステズの娘。幸せな光景? 娘に対して椅子が高すぎるし机と離れている。娘を描きたいというよりも、モデルとして配置したのではないかとのことだった。ヒュゲを表現したのではなく、室内を描きたくて娘もモチーフとしたのではないか。たしかに高すぎる椅子に座っていることで、娘のかわいさを引き立たせるというよりも、全体のバランスを取ったのかなという気はする。

 

19世紀末、画家たちは自分たちの家の室内を描いた。ヨーロッパ的な小さな幸せ。特にデンマークでは室内を飾るために室内を描く国であった。こじんまりとした何でもないようなことが幸せ。部屋や空気を描きたい。ペットを置いたら? それは邪魔。静かな雰囲気を大切にした。

 

イルステズはハマスホイの妻の兄。作品がハマスホイっぽい。イルステズの室内画には子供がいるので、まだヒュゲっぽい雰囲気がある。

 

ヴィルヘルム・ハマスホイ「室内」

 

今展はハマスホイ作品が40点! しかし、いきなり「室内」で、暗い、誰か死んでしまった? という出演者の感想😅 妻イーダが後ろを向いているため、表情から読み取ることができず想像をかき立てる。顔を描くと個性が出てしまう。デンマークの美術館にあるハマスホイのパレットには白と色の違う灰色が3つ残されている。今作も白・灰色・ベージュで描かれており、輪郭をぼかしタッチも粗い。夢の中の風景のような感じ。細かく描くべきところもボカシ。

 

ヴィルヘルム・ハマスホイ「背を向けた若い女性のいる室内」

 

代表的な作品。ストランゲーゼ30番地の室内。この家が創作意欲を刺激した。古い建物や家具が好きで集めていたのだそう。時間の堆積を感じる作品。ピアノの上のパンチボウルはロイヤルコペンハーゲン。このパンチボウルも展示されているけれど、割れてしまったために蓋をしめても隙間が空いており、それが絵にも描かれているため、このパンチボウルがハマスホイの持ち物であることが分かるのだそう。

 

山田五郎氏によると、ロイヤルコペンハーゲンはしばしばこのパンチボウルを復刻するそうで、5年前にも販売されてたらしい。でも、お値段なんと75万円😲

 

ヴィルヘルム・ハマスホイ「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」

 

手前のテーブルに置かれたトレイも公開されている。"日本で公開されている唯一"とメモが残っているけど何のことか分からない💦 ストランゲーゼ30番地から新しい家を挟んでブレズゲーゼ25番地に引っ越し。モダンな暮らしをする決意をして引っ越した新しい家には1年しか住んでいない。古い家自体が創作意欲。イーダのいる奥の部屋は奥行きが浅すぎる。ピアノの音も感じない。失われていくものを描こうとしていたのではないか。

 

ヴィルヘルム・ハマスホイ「室内、開いた扉、ストランゲーゼ30番地」

 

内覧会? もしくは夜逃げ? 1905年ストランゲーゼ30番地に住んでいる。家具を実際動かしたのか、頭の中で消したのか? 扉の歪みは意図したものではなく、カンバス自体の歪みなのだそう😲 木枠よりドアが大きくて閉まらないのでは? あえてそう描いている。床のシミは珍しく生活感を感じる。時間の堆積。誰もいないけれど誰かいる感じ。

 

ヴィルヘルム・ハマスホイ「室内ー陽光習作、ストランゲーゼ30番地」

 

ストランゲーゼ30番地は広い家でいろんな部屋があった。右の木枠の歪みもカンバスの歪み。ドアの取っ手がないのは窓の光を目立たせたいために邪魔だった? シュルレアリスム的。夢の中にいつも出て来るあの部屋的な雰囲気。愛してやまない自分の部屋。ヒュゲと通じる。時間の化石。陰影の表現が上手い。光のとらえ方。

 

番組見てから一週間経ってしまったし、必死にメモ取ったのだけど意味不明なものが多い😫 適当に補完したので、解説の方の意図したこととは違ってしまっているかも?🤔 とはいえ、やっぱりこうやって解説してもらうと、見るべき箇所というのがよく分かる。「室内、開いた扉、ストランゲーゼ30番地」の歪みは意図的ではないとか驚愕! 番組見てから見に行きたかったけど、新型コロナウィルス対策で再開がいつになるか分からない状況からすると、思い切って見に行ってよかった😌

 

ぶらぶら美術博物館:毎週火曜日 21:00~22:00 @BS日テレ

BS日テレ - 「ぶらぶら美術・博物館」番組サイト


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