【art】「ルドン、ロートレック展」鑑賞@三菱一号館美術館
#ルドンロートレック展 第2水曜日17:00〜は1200円で鑑賞できるマジックアワーチケットで鑑賞👩🎨 #三菱一号館美術館 は、各展示室が狭いこともあるけど、思ったより混んでた。まぁでも密になるほどじゃないし、ストレスになることもない。
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) November 11, 2020
三菱一号館美術館で「ルドン、ロートレック展」が開催中とのことで、日時指定のチケット購入しようと調べてみたら、第2水曜日の17時以降はマジックアワーチケットで通常2000円のチケットが1200円に! ということで、11月11日17:30からの回を購入して見に行ってきた。思ったよりも混んでいたけど、密になるほどではなかった。
#ルドンロートレック展 基本は美術館所有の作品の展示なので、見たことある作品も多かったけど、ルドンとロートレックを中心に、彼らが影響を受けたもの、そして彼らが影響を与えたものの流れが良く分かった。
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) November 11, 2020
今展は、三菱一号館美術館10周年記念の最後の企画展となるそうで、三菱一号館が竣工した1894年を軸に、ルドンとトートレックの時代に焦点を当てた展示。岐阜美術館との共同企画とのことで、同美術館の所蔵作品も多く展示されている。この後、そちらに巡回するのかな?
ドガやピサロなど版画に関心を持ち、19世紀には版画作品が急増。画家=版画家という認識もあったのだそう。また、この頃の画家たちはコルモンの画塾などで知り合い、互いに刺激し合ったらしい。パリ万博で人気を博した日本画の影響などを受けた印象派の流れから、ロートレックは版画家の方向へ。この感じは面白かったし、意外にゴーガンが重要な役割を果たしていたりして興味深かった。
#ルドンロートレック展 ルドンに関しては、2年前に同美術館の企画展が素晴らし過ぎたし、点数も少なく物足りなさはあるけど、やっぱりグランブーケには圧倒される。まずは大きさ、そして鮮やかだけど強すぎない色合い。花などに日本の影響を感じた。
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) November 11, 2020
企画展のタイトルになっているオディロン・ルドン(Wikipedia)2018年に同じく三菱一号館美術館で開催された「ルドン - 秘密の花園(記事は
コチラ)が素晴らしかった✨ その時に比べると点数も少ないので、物足りなさもあるけれど、やっぱりルドンの色使いが好き。
オディロン・ルドン「グラン・ブーケ」
「グラン・ブーケ」は、ロベール・ド・ドムシー男爵が、ブルゴーニュのシャトーの食堂の壁画として描かれた作品で、2010年6月に外されるまで食堂の壁にあった。ドムシー男爵は食堂に青は似合わないと思っていたそうだけれど、それ以前にパステル画というのはどうなんだろう🤔 前回も、今回も作品自体が大きいこともあるけど、作品保護のため今作のみの展示スペースは薄暗く、極力照明を落としてある。保存状態が良くてよかった😌
#ルドンロートレック展 ロートレックの作品がどれも状態も良く、そしてどれも素晴らしかった✨大胆な構図。好きだったのは「アリスティド・ブリュアン」「シンプソンのチェーン」
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) November 11, 2020
今回のお目当てはアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(Wikipedia)。祖先は9世紀にまでさかのぼれる伯爵家出身。パリでは夜の街に入り浸り、そこを題材にした「ムーラン・ルージュ・ラ・グリーユ」で一躍人気者に。当時のジャポニスム・ブームにより日本美術の影響が強く感じられる。
アンリ・ド・トゥルーズ=ロートレック「ムーラン・ルージュ・ラ・グリーユ」
リトグラフ作品なので、おそらく「ムーラン・ルージュ・ラ・グリーユ」は何枚もあるということなんでしょうかね。展示されているのは三菱一号館美術館所蔵の作品。この手前に人物を描いたり、変な黄色いモコモコしたものを見切れる感じで描いてるところが、浮世絵からの影響を感じる。個人的には文字のレタリングが好き。
アンリ・ド・トゥルーズ=ロートレック「アリスティド・ブリュアン」
この方が正面向いている作品の方が有名だと思うのだけど、あえてのこの角度というのがとっても気に入った。こういう形のコートってあるのだと思うけれど、なんとなく着物っぽいし、さらに手に持っている杖?が刀のよう。ちょっと写楽の大首絵のような大胆さ。これ好き。
アンリ・ド・トゥルーズ=ロートレック「シンプソンのチェーン」
「シンプソンのチェーン」は、チェーンの会社のポスターなのかな? 既にロードバイクっぽい形の自転車があったんだね! この衣装とかも全然古くない! キャバレーのイメージが強かったから、あまりの健康的な作品にビックリ😲 どこかコミカルなのも好き。
#ルドンロートレック展 今回初めて知ったヴァロットンのマンガ的な作品がとても良かった✨ちょっとタンタンに出てくるデュポンさんとデュボンさんみたいな人が群衆の中にいたりして楽しい😊
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) November 11, 2020
フェリックス・ヴァロットン「『息づく街パリ』Ⅲ.ブタ箱送り」
フェリックス・ヴァロットン(Wikipedia)の作品は初めて見たのだけど、コミカルで独特の作風でとっても気に入った。なんかもっと「タンタンの冒険」に出てくるデュポンさんとデュボンさんみたいな絵があった気がしたんだけど、これだったかな?🤔
ちなみに、このお二人がデュポンさんとデュボンさん
フェリックス・ヴァロットン「入浴」
絵も描いていたようだけれど、展示されていた作品は木版画で、マンガ的なタッチなものが多かった。それがとても味わい深くて好きだった。他の作品も見てみたい!
#ルドンロートレック展 とにかく点数が多く、見応えがあった!迷路みたいな美術館の作りも楽しい😊
— maru 𓆸 (@maru_a_gogo) November 11, 2020
グランブーケの実寸大プリント?撮影ポイントは階段下で狭くて、全部入らない😫
お土産はポストカード3種(ロートレック×2 ヴァロットン×1) pic.twitter.com/O4gdLHk5tj
三菱一号館美術館はそんなに大きな美術館ではないけど、2階と3階に小さな展示室がいくつもあり、迷路のような順路も楽しい。ルドンの「グラン・ブーケ」やロートレックのポスターなど大作から、ヴァロットンの小さな作品まで150点以上。見応えあった!
そうそう! うっかりしていたけど、この時期パリで活動していた山本芳翠(Wikipedia)、黒田清輝(
コトバンク)、藤島武二(
Wikipedia)、梅原龍三郎(
Wikipedia)の作品も展示されている。日本美術の影響を受けた西洋画家たちに、日本人画家たちが影響を受ける。とても興味深い。
山本芳翠「浦島」
山本芳翠の「浦島」は大作で、迫力があった! 浦島太郎なのかな? カメに乗ってるからそうだよね? 女性たちは人魚のようでもあり、セイレーンのようでもあり、また東洋的でもある。背景にうっすら見える建物も西洋的でもあり、中東的でもあり不思議な感じ。
1階の階段下には実寸大の「グラン・ブーケ」が! とはいえ撮影ポイントが狭くて入り切らない💦 でも、照明とか窓とか素敵なのでそれを入れて撮ってもよかったかもしれない🤔
これは、東京駅の地下通路からエレベーターに向かう途中にあったポスター。
美術展に行ったら気に入った作品のポストカードを買うことにしている。今回はこの3点。ヴァロットンの「怠惰」が退廃的でいいわ🤭
前述したとおり三菱一号館美術館所蔵の作品が中心なので、個々にはまた見る機会があるとは思うけれど、こうして1894年を軸に見てみると、また違った見方が出来ておもしろい。西洋画を学びに行った日本人が見たのは、日本美術を学ぶ画家たちだったというのも感慨深い。
2021年1月17日まで開催中なので、あと2回マジックアワーチケットで入場可能! 一般2000円が1200円で見れるので絶対お得! 17時からの入場となるけど、第2水曜日は21時まで開館しているので大丈夫。
パワーをもらえる企画展なので是非是非!
🎨ルドン、ロートレック展:2020年10月24日ー2021年1月17日 @三菱一号館美術館