今日はまた新たなエンジンをバラしていてロンシン125の下セル付きなのだが、
まぁバラしただけで何もせず来週になったら塗装に出しに行く予定だ。
このエンジンなんだが始動した痕跡が無く多分買われてから放置されていたんでないかなぁ。
今回のメニューなんだがミッションはキタコさんのタイプ3に交換して、
クラッチの加工はHISPECさんにお願いして、
パワー面ではハイコンプピストンと軽量オイルフィルターローターを入れ、
カムシャフトはS15カムをどうしても入れたいとの事なので新品を用意する事にした。
しかしこのオーナーさんは私のブログをしっかり読んでいるのかS15カムなんて物を良く知っていて、
実はマグナに積んである140ccエンジンもカムはS15カムをこっそり入れてある。
そう言えば初めて製作過程を記事にした事があったため探してみたら何と2009年の5月とスゲぇ昔で、
完成したエンジンの吹けの状態を撮影した動画が軽くバズってヤフオクに出したらなかなかの競り方だったなぁ。
探してみたら動画も出て来た。
そもそもS15カムって何ぞや?って話なんだけど、
武川さんが昔販売していたスーパーヘッド+R用のカムで、
ヘッドは2バルブでツインスパークなんてのもあったはず。
そしてカムはS10から15、20、25、30、35まであってS10以外は全てコレクションしてあるんだが、
S15から上のカムはロングストロークの中華エンジンには正直向いておらず、
あからさまにパワーダウンするためS15以外は使い込んだ事が無いのだ。
一応今でも購入は出来るみたいだが武川さんではカタログ落ちで在庫も無いらしく、
ネットショッピングで何とか買えるくらいみたい。
S15カムの何が凄いかと言うと作用角は広いんだがオーバーラップでバルブが両方閉じているため、
生ガスの抜けが少ない上にオーバーラップでバルブを押す必要が無いためフリクションロスがかなり少ない。
乗ってみると分かるがフリクションロスが少ないと軽々吹け上がるのは分かる一方、
部品は絶滅危惧種な上に価格も高額と万人向けではないのが否めないのは確かで、
カムシャフト1本に18,000円ってご存知の通りかなり攻めた価格設定だ。
ただ昔は中古が安く買えたから買えたんだよねぇ。
明日なんだが5速ミッションを組むGPXを途中まで組んで終わりで、
タイミングが悪い時に週末に入ってしまうんだがまぁ仕方がない。
今のところマストテクノさんのパワーが借りないと製作出来るエンジンが無いから、
日曜日はゆっくり休ませてもらうかね。