南信州のりもの倶楽部♪

バックオーダーをいただき過ぎたため現在オーバーホールのご依頼は受け入れを一旦停止しています。

ジクロロメタンは危険な液体

2022年12月23日 21時18分00秒 | GPX125 エンジン偏






今日はまた別のエンジンを始めて、一旦使われたGPXエンジンなんだがオイル漏れしたりオーバーホールついでのリメイクって事でサクサクバラして行く。












本来は剥離とブラストに出したいんだけどマストテクノさんが多忙なため、
今回は自分で剥離とブラストを行う事にして剥離剤も買っておいた。

以前の剥離剤はリムーバーナンバーワンと言う物を使っていたんだけど、
今回はスケルトンと言う物をアマゾンで買ってみたんだが、
使った感じと言うか剥離剤自体が緩いゼリー状で青みがかかった色をしていて、
何だかリムーバーナンバーワンとスケルトンの中身は同じなのではないかと思うくらいそっくり。

剥離の強さもほぼ同じと言うか全く同じで、
1回では剥がれきれないため何回か塗る事になるんだが、
どうせブラストするんだから今回は1回だけの剥離作業で残りはブラストを頑張る事にする。

と言うのも1回だけの剥離だけでも塗装は脆くなるためブラスト作業はかなり楽になり、
全てブラストするより半分以下の時間で終わるから構わないんだよね。

ちなみに剥離剤の主成分はジクロロメタン(塩化メチレン)とエタノールとなっており、
このジクロロメタンって奴は本当に危険な液体でだ、
マストテクノさんに行った事ある方は知ってるかもだが、
あそこの部品洗浄槽に入ってるのもジクロロメタンで、
沸点がかなり低く40°以下でグラグラと沸騰していて、
洗浄槽の内部の外側に水を通した管が張り巡らされており、
上部の冷たい空気で冷やされるため気化するのを防いでるみたい。

そして部品洗浄にはジクロロメタンの蒸気で洗ってるらしく、
部品を液体の中にドポンと浸ける必要もないため、
かなり濃い蒸気を吸うのも危険みたいね。

よって部品洗浄槽に間違って落ちてしまった場合は皮膚や肺が火傷してしまい、
かなり早く上がらないと命を落としてしまうようだ。

剥離中も皮膚に飛んだらいきなり痛みが走るから早く洗わないと火傷してしまうから、
剥離する場合は長袖と手袋はした方が良い。
まぁ私は慣れてるから軽装で行ってしまうが。

前に聞いた話だが剥離剤が薄まってしまうと部品洗浄槽からジクロロメタンを取り出して、
強力な剥離剤にブチこんでジクロロメタンを濃くしていて、
しかもジクロロメタンは水より質量がある液体のため、
剥離剤に少し水を入れておくと水の膜で気化を防ぐ事が出来るのだそうな。
有機溶剤なのに水より重いって不思議な液体だよねぇ。

つまり水の上にサラダ油を入れておくと油が浮くから水の蒸発を防ぐのと同じメカニズムだな。

明日はさっさとブラストを終わらせてから組んで行く予定で、
剥離剤って早く使わないと固まってしまうため、
やはり正月返上でエンジン製作する事になりそう。

そして現在GPX125やロンシン125、LIFANの125ccなどお使いの方でオーバーホールを考えておられる方。
ウチのほぼ主力であるGPXエンジンの販売が止まっているため早めに製作いたします。

ロンシンのフルパワーキットや強化テンショナー、セミクロスギアやBタイプキックスピンドルなど在庫は全て有るし、
何なら140ccのボアアップキットも2セットあるため、
送っていただければ比較的早く製作して納める事が出来そうで、
当然だがGPXの部品も全て揃ってるから前みたく3ヶ月待ちとかにはならないはず。

と言うよりGPXエンジンの再販が始まるといきなり大忙しとなるため、
早めにご協力いただけると有難いかなぁ、と思います。

そしてまたメールの返信が遅れていてホント申し訳ないですが、
必ず返信はするので少しだけお待ち下さい。








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