中日新聞の日曜版「おじさん図鑑」に「生きた記録」というタイトルで、飛島圭介さんがエッセイを書かれていました。
「ザ・ノンフィクション」「ポツンと一軒家」「家、ついて行ってイイですか?」「ドキュメント72時間」「ガイロク(街録)」など、テレビのドキュメンタリー番組が大はやりだ。
これらは、すべて現実に生きている人々のナマの映像モノガタリだ。
おじさんはいずれの番組も大好物で、録画しておいて週末にまとめて見ている。
これらに登場する人物はみな無名で、いわゆる”普通の人々”だ。
「ザ・ノンフィクション」だけは、あるテーマや問題に絞った人物を追った記録だが、他はすべて偶然その場に居合わせた人が、自らの人生を己の口で語るもの。
無名の庶民の生活史は、小説などの作られた物語をはるかに凌駕(りょうが)した、本物ならではの凄みがある。
見かけは平凡な人が壮絶な体験を話してくれたり、若者が胸を打つモノガタリを語ったり、老人が劇的な経験を聞かせてくれたり、どの番組も人間の奥深さ、そして人生の多様さを示してくれている。
人類の歴史は、こういう無数の庶民のドラマの集積にあるのではないか。
同時代に生きる人々の語る人生は、共感と感動に充ち満ちていて興味が尽きない。
以上です。
これらの番組の中で私は、「家、ついて行ってイイですか?」を録画して見ています。
平凡な方のように見受けた人が自宅で語られる話は、悲しい体験を持たれていた人が数多くありますね。
最近では若くして奥様を亡くされた男性が、幼い女の子を立派に育てられた話に涙しました。
いろんな人生を垣間見る事が出来て、勉強になります。
忘れないさ 北原謙二