まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

残暑のスタジアム~オリックス対ロッテ観戦記

2009年09月07日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

半月ぶりのオリックス・バファローズの観戦記である。

Dscn31296日、このブログでもおなじみの大和人さんと、旅のサークル(今季限りでの退会を予定しています)でもご一緒の鈍な師匠さんとともに現れたのはスカイマークスタジアム。もう9月というのに残暑が厳しく、腕などが思いっきり日焼けしそうな晴天である。山間に位置する球場らしく自然の風も心地よいのだが、太陽の照りつけも厳しい。場内放送では熱中症への注意が何度も流されていた。

この組み合わせでは4月末に神戸での日本ハム戦を観戦したのだが、その日はローズが1試合3発の離れ業を披露して日本ハムに圧勝、この日はどんな展開となるだろうか。

対戦相手は現在熾烈な「最下位争い」をしているチーム同士である千葉ロッテマリーンズ。6日の試合でオリックスが勝てば再び5位浮上だが、もはやクライマックスシリーズに駒を進めることもほぼ絶望的となったチーム同士の対戦である。まあ、すばらしいプレーや、鈍な師匠さんがナマで初めて目にするというロッテファンの独特の応援風景を楽しむことにする。

Dscn3080今年限りで退任が決定しているロッテのバレンタイン監督。監督にとっては神戸でのラストゲームになる。ナインも、燃えるところがあるだろうか。

Dscn3096オリックスの先発は小松。防御率もよくないし、たまに少ない失点で粘投するかと思えば打線がつながらないと、どうも野手とのリズムが合わないのかなという気がする。メンバー発表時のアニメでは最後に「キター!!」で締めているのだが、内容が伴わない。

Dscn3101その小松、初回先頭の早坂にレフト前のヒットを許すと、続く井口に甘く入ったボールを軽々とレフトスタンドに運ばれる。これで2点先制。レフトスタンドに陣取ったロッテファンから大きな歓声があがる。その応援風景には師匠さんも感心のご様子。

Dscn31091回裏、オリックス打線も反撃。坂口、カブレラのヒットで1・3塁のチャンスをつくると、4番ローズが泳いだバッティングながらライトへ大きな当たり。犠牲フライとなって2対1と詰め寄る。しかしこの1点どまりで、ロッテ先発の小野を捕らえきれない。

2回は両チームとも簡単に凡退したが、暑さのせいで緊張が切れたのかと思われたのが3回表。塀内、早坂といったところが粘ってヒットで出塁。その後2死3・2塁となって迎えるは4番大松。前回「大坂夏の陣」でロッテ戦を観戦したおり、9回に逆転となる2ランを小松から放った大松(最後は「名前の大小の差」と分析した試合)であるが、その時の残像があったのか、2ボールとなったところで勝負を避け、満塁策。

Dscn3103ここで迎えるのはベニー。ジャンプしての応援風景を面白く思っていると強い打球音がした。打球はこちらがあきれ返るくらいの速さでレフとスタンドに飛び込み、グランドスラムとなった。6対1。この後、追加点にはならなかったがフェルナンデスと阿部が連続エラーをやらかし、どうも野手陣の緊張の糸が切れたかのように見えた。

Dscn3139ロッテ打線は大量失点の前日のお返しとばかりに攻撃の手をゆるめず、今度はベニーを敬遠した次の橋本がタイムリーを浴びせるなど、中盤までに合計11点を奪う。7回には井口にこの日2本目(自身5年ぶりという)の本塁打。オリックスも下山、ローズのソロ本塁打(野手陣で奮闘が目立ったのはこの2人)が飛び出るものの焼け石に水。攻撃もチグハグな印象だった。

Dscn3167結局12対4でロッテの圧勝。両チームの差は2となり、オリックスが結局最下位マジック点灯かというところまで来てしまった。

Dscn3177さて、先に触れたように、ロッテ・バレンタイン監督にとっては神戸でのラストゲーム。ベニーのインタビューが終わると、ランペンコーチとともに興奮さめやまないレフトスタンドに向かい、帽子を取ってこれまでの声援への感謝の気持ちを表していた。その采配面は疑問符のつく評価もあるようだが、ロッテファンが現在のように熱くなり、マリンスタジアムのスタンドが埋まるようになったのはこの指揮官のサービス精神も大きく貢献している。これにはまだ残っていたライトスタンドのオリックスファンからも拍手が起こる。

Dscn3181ロッテファンにとっても神戸でのゲームはこれで最終。最後は最下位争いが激しい両チームの応援団にそれぞれエールを送る形で、ライト側からは「L・O・T・T・E Oh~ロッテ!」のコール、レフト側からはタオルダンスの披露。こういう光景が見られるのもパ・リーグならではだと思うし、こういう侠気のあるところが「ロッテファンのファン」という人たちを呼ぶ。

Dscn3190残暑厳しい中、オリックス側からすれば寒い試合内容だったが、最後には温かさというものを感じることができた、そんあ試合である。私たちにとっても神戸は今季最終戦。神戸撤退の動きがある中、この後何回このスタジアムに来ることができるだろうか。しばし余韻にふけるのであった。

この後は三宮に出て焼き鳥店に入り、お互いの慰労と闘病生活の中の息抜きを行う。ブログで闘病記を綴る大和人さんもそうだが、師匠さんも実は病気持ちで今年入院していた時期もあり、それぞれの快気祝いでもある。その中で出たのは「病気と闘う」というよりは、この混沌とする現代社会の中で「いかに病気と上手く付き合うか」ということ。先も長いしね。

夏の終わりに、またスタジアムでの熱戦を観よう(あと、ストーブリーグもね)、そう約束したのであった・・・・。

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