まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

京都32番「聖護院」~神仏霊場巡拝の道・51(関空特急「はるか」にも乗る)

2023年05月16日 | 神仏霊場巡拝の道

4月30日の神仏霊場巡拝。京都33番・平安神宮を出て北の方角に歩く。目指すのは京都32番・聖護院である。こちらは近畿三十六不動めぐりの時に参詣しており、この時は逆に聖護院から平安神宮、さらには青蓮院まで訪ねている。

「聖護院八ツ橋」の総本店に出る。またその向かいには「本家西尾八ツ橋」の暖簾も見える。八ツ橋についてはその発祥、創業年の表示だったか何かをめぐって裁判にもなっていたように思うが、その結果はどうだったっけか。まあ、八ツ橋を扱う老舗はいろいろあり、「元祖」と「本家」のどちらが先か・・ということでもめ事になるのは、伝統的な業界ではよくある話のようだが。

聖護院に到着。参詣の順序としてまず本坊らしき建物に上がる。そして階段で2階の広間に向かう。聖護院は書院その他が見どころだが、秋の期間限定での公開とのこと。

2階の仏間がお勤めの場である。不動明王、役行者、毘沙門天、阿弥陀如来などの像を前にして、じゅうたんに腰を下ろしてのお勤めとする。

聖護院は修験道の中で熊野三山を拠点とする本山派の中心寺院で、現在は本山修験宗の総本山である。平安時代後期に、修験道の僧だった増誉が、白河上皇の熊野詣の先達を務めた功績により与えられたのが始まりである。後に、後白河法皇の皇子である静恵法親王が寺に入り、それ以降、明治を迎えるまでは天皇家や摂関家の門跡寺院として受け継がれた。

受付に預けておいた納経帳を受け取る。真ん中には不動明王の梵字が墨書されている。

順序が逆かもしれないが、境内に出る。正面に建つのは宸殿。江戸時代の建物で、当時は仮の御所として使われたこともあった。こちらの内部は特別期間のみ拝観できる。

そして奥の不動堂に着く。元々はこちらが本堂に当たる建物だそうだ。こちらでもう一度手を合わせる。

今回は平安神宮と聖護院を回ったところで終了として、次回の行き先を決めるあみだくじである。まず予選のくじ引きで出てきたのは・・

・水無瀬神宮(大阪21番)

・根来寺(和歌山9番)

・松尾大社(京都7番)

・長田神社(兵庫6番)

・熊野那智大社(和歌山3番)

・百済寺(滋賀9番)

・・・聖護院の歴史の中で熊野三山との結びつきが強いこともあってか、熊野那智大社がここでも顔を出した。それを含めて神社が4ヶ所。

そしてあみだくじの結果は、5枠に入った水無瀬神宮。大阪は大阪でも北東にある島本町だ。この周辺だと、高槻の神峯山寺、茨木の総持寺あたりとセットになるかな。神峯山寺は以前新西国三十三所で訪ねた時、「拝観」ならぬ「拝仏」を経験したことがあり、その時に住職から「神仏霊場巡拝の道」というのがあるとの話をうかがったことがある。実はこの次は5月14日の京セラドームでのバファローズ対ホークス戦観戦と絡めて、その前日の13日の関西入りを予定している。ということで、早速神峯山寺の「拝仏」を予約しようか・・。

このまま地下鉄の東山まで戻り、東西線~烏丸線で京都に戻る。さすがにこの時間となると外国人を含めた観光客でごった返している。これだけの数の外国人の姿を一度に目にするのも久しぶりだ。この大型連休期間中、久しぶりに「オーバーツーリズム」「観光公害」という言葉もニュース等で目にするようになった。

さてこれから京セラドーム大阪に移動するのだが、わざわざ特急料金を追加して「はるか」に乗ることにする。こちらも外国人の利用客が目につくものの、時間帯のせいか、列車そのものはそれほど混雑していなかった。

あえて「はるか」を選んだのは、大阪駅の「うめきたエリア」の地下区間を通過するためである。先般、おおさか東線の列車で新大阪から大阪まで乗ったが、今回はその先、地下区間を抜けて大阪環状線に合流するところを見ようと思った次第だ。

京都を発車してからしばらくは貨物線、側線を走るのも珍しく映る。

そして新大阪を過ぎ、地下線に入って大阪に到着。大阪から乗って来る客も見られた。大阪駅、梅田からは従来なら関空快速に乗るところだったが、特急料金は発生するものの「はるか」に乗る選択肢ができたのは大きい(関西空港行きの「はるか」以外にも、和歌山方面の「くろしお」も同じく)。

「はるか」はもちろん大正駅を通過し、天王寺に到着。

ここでいったん改札を出て、昼食を兼ねてあべのの立ち飲み「赤垣屋」に向かう。コロナ対策としてかけられていたパーテーションも取り払われ、店内もすっきりした様子だ。店の賑わいも戻った感がある。

ここで一献として、大正駅まで戻る。そして京セラドームへ・・・。

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