「ローズの秘密の頁」
西アイルランドにある精神病院で、グリーン医師は40年以上も入院している老女ローズを診ることになる。戦時中に産んだばかりの赤ん坊を殺したという罪を否認し続けているローズは、グリーン医師に事件の真相について語り始めるが…
ダニエル・デイ・ルイスが最初のオスカーを受賞した佳作「マイ・レフト・フット」等の名匠ジム・シェリダン監督作品です。舞台も同じアイルランド。アイルランドといえば、やはり宗教問題と反イギリスを抜きには語れません。そのキ◯ガイじみた憎悪や混沌が、悲しいロマンスを通して描かれています。アイルランドの悲劇を映画で知るたびに、ああ今の日本に生まれてよかったと心の底から思ってしまいます。宗教問題や国際紛争とはあまり縁がない日本人からすると、何でそこまで激しく憎み合ったり傷つけあったりするのだろう、と理解できず暗澹となってしまいます。この作品でも、とても近代の話とは思えぬど無法でアナーキーなんですよ。村八分とかリンチ殺人が日常茶飯事みたいで、それに血道をあげてる様子が狂気的。そのエネルギー、もっと違うことに活かせれば、アイルランドも豊かな国になれたのでは…と思わずにいられませんでした。美しい自然以外何もない、金も学もない、ので差別や偏見で争うしかやることが他になかった、みたいな悲劇でしょうか。
宗教って、人間を本当に救うのものなのかな~と、あらためて疑問を抱いてしまいました。この映画でも、宗教の名のもとで非道、極悪が横行。信仰を利用して、偉い人や教会が反抗的な者、都合の悪い者、気に食わないものを地獄送り。ローズも、不道徳な色情狂のヤリマンと見なされて、精神病院にブチこまれて制裁、拷問みたいな治療を強いられたりと、人権なんてないに等しいし。アイルランドの闇、深すぎます。自然はあんなにも清らかで優しいのに、住んでる人々のどす黒さ、狭量さときたら。ローズとマイケル、さっさと外国にでも逃げればよかったのに。
事件は長い時を経て意外な展開、結末を迎えるのですが。ラスト近くはかなり急展開というか強引というか、トントン拍子すぎてご都合主義な感じが否めませんでした。グリーン医師の亡父が手紙を遺していたことを知らず、ちょっと探したらそれがひょっこり出てくるとか。40年以上も入院してたローズが、あっさり退院するとか。脚本、もうちょっと練られなかったの?
ローズ役は、「ドラゴン・タトゥーの女」と「キャロル」で2度もオスカー候補になったルーニー・マーラ。一見おとなしそうだけど過激で大胆な役や演技で魅せる彼女ですが、今回は別に彼女じゃなくてもいいようなヒロインでした。日本の女優でもできそうな役は、彼女にはもったいないです。でも、今まで見た彼女の中でいちばん美人だったかも。それにしても。ローズみたいに、その気は全然ないのに勝手に男たちが寄ってくるモテ女って、ある意味不幸で気の毒。
この映画を観たのは、ゴーント神父役のテオ・ジェームズ目当てです(^^♪
ローズに邪恋し、ストーカーのようにつきまとい、彼女を陥れる卑劣なイカレ神父役なのですが、これがもしブサイク男優だったらもう気持ち悪くて不愉快なだけになるところを、テオみたいなイケメンだと狂おしい片想いにもがく可哀想な男、に見えちゃって萌え萌え♡好きだけど信仰と男尊女卑思考のせいで、素直になれず上から目線な態度をとってしまう、でも気遣いたい、優しくもしたい、という不器用なツンデレ神父なテオが、めっちゃ可愛かったです。ローズを監視するテオの鋭くもジト~っとした嫉妬の目が素敵でした。あの役には、無駄にイケメンすぎるテオでした。
老ローズ役は、英国の大女優ヴァネッサ・レッドグレイヴ。ルーニー・マーラとは似ても似つかないのが気になったが。ローズと恋に落ちるマイケル役のジャック・レイナーも、テオほどのイケメンではないけど私が好きなタイプの風貌。ちょっとクリス・プラットっぽくてイケてました。ローズに恋する村の青年役は、TVドラマ「ポルダーク」でファンも多いエイダン・ターナ。なかなかの美形ですね。グリーン医師役は、久々に見たエリック・バナ。彼もいい男。精神科医にしてはガタイがよすぎですが。テオを筆頭に、メインキャラがみんな男前なイケメン映画でした。
↑ テオの新作「バグダッド・スキャンダル」が近日日本公開
↑HUGO BOSSのモデルも務めているテオ、セクシイすぎてジュンときます♡
西アイルランドにある精神病院で、グリーン医師は40年以上も入院している老女ローズを診ることになる。戦時中に産んだばかりの赤ん坊を殺したという罪を否認し続けているローズは、グリーン医師に事件の真相について語り始めるが…
ダニエル・デイ・ルイスが最初のオスカーを受賞した佳作「マイ・レフト・フット」等の名匠ジム・シェリダン監督作品です。舞台も同じアイルランド。アイルランドといえば、やはり宗教問題と反イギリスを抜きには語れません。そのキ◯ガイじみた憎悪や混沌が、悲しいロマンスを通して描かれています。アイルランドの悲劇を映画で知るたびに、ああ今の日本に生まれてよかったと心の底から思ってしまいます。宗教問題や国際紛争とはあまり縁がない日本人からすると、何でそこまで激しく憎み合ったり傷つけあったりするのだろう、と理解できず暗澹となってしまいます。この作品でも、とても近代の話とは思えぬど無法でアナーキーなんですよ。村八分とかリンチ殺人が日常茶飯事みたいで、それに血道をあげてる様子が狂気的。そのエネルギー、もっと違うことに活かせれば、アイルランドも豊かな国になれたのでは…と思わずにいられませんでした。美しい自然以外何もない、金も学もない、ので差別や偏見で争うしかやることが他になかった、みたいな悲劇でしょうか。
宗教って、人間を本当に救うのものなのかな~と、あらためて疑問を抱いてしまいました。この映画でも、宗教の名のもとで非道、極悪が横行。信仰を利用して、偉い人や教会が反抗的な者、都合の悪い者、気に食わないものを地獄送り。ローズも、不道徳な色情狂のヤリマンと見なされて、精神病院にブチこまれて制裁、拷問みたいな治療を強いられたりと、人権なんてないに等しいし。アイルランドの闇、深すぎます。自然はあんなにも清らかで優しいのに、住んでる人々のどす黒さ、狭量さときたら。ローズとマイケル、さっさと外国にでも逃げればよかったのに。
事件は長い時を経て意外な展開、結末を迎えるのですが。ラスト近くはかなり急展開というか強引というか、トントン拍子すぎてご都合主義な感じが否めませんでした。グリーン医師の亡父が手紙を遺していたことを知らず、ちょっと探したらそれがひょっこり出てくるとか。40年以上も入院してたローズが、あっさり退院するとか。脚本、もうちょっと練られなかったの?
ローズ役は、「ドラゴン・タトゥーの女」と「キャロル」で2度もオスカー候補になったルーニー・マーラ。一見おとなしそうだけど過激で大胆な役や演技で魅せる彼女ですが、今回は別に彼女じゃなくてもいいようなヒロインでした。日本の女優でもできそうな役は、彼女にはもったいないです。でも、今まで見た彼女の中でいちばん美人だったかも。それにしても。ローズみたいに、その気は全然ないのに勝手に男たちが寄ってくるモテ女って、ある意味不幸で気の毒。
この映画を観たのは、ゴーント神父役のテオ・ジェームズ目当てです(^^♪
ローズに邪恋し、ストーカーのようにつきまとい、彼女を陥れる卑劣なイカレ神父役なのですが、これがもしブサイク男優だったらもう気持ち悪くて不愉快なだけになるところを、テオみたいなイケメンだと狂おしい片想いにもがく可哀想な男、に見えちゃって萌え萌え♡好きだけど信仰と男尊女卑思考のせいで、素直になれず上から目線な態度をとってしまう、でも気遣いたい、優しくもしたい、という不器用なツンデレ神父なテオが、めっちゃ可愛かったです。ローズを監視するテオの鋭くもジト~っとした嫉妬の目が素敵でした。あの役には、無駄にイケメンすぎるテオでした。
老ローズ役は、英国の大女優ヴァネッサ・レッドグレイヴ。ルーニー・マーラとは似ても似つかないのが気になったが。ローズと恋に落ちるマイケル役のジャック・レイナーも、テオほどのイケメンではないけど私が好きなタイプの風貌。ちょっとクリス・プラットっぽくてイケてました。ローズに恋する村の青年役は、TVドラマ「ポルダーク」でファンも多いエイダン・ターナ。なかなかの美形ですね。グリーン医師役は、久々に見たエリック・バナ。彼もいい男。精神科医にしてはガタイがよすぎですが。テオを筆頭に、メインキャラがみんな男前なイケメン映画でした。
↑ テオの新作「バグダッド・スキャンダル」が近日日本公開
↑HUGO BOSSのモデルも務めているテオ、セクシイすぎてジュンときます♡