まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ブツを運ぶ聖女

2008-03-12 | 南米映画
 すっかり春ですね♪庭の沈丁花が満開で、むせるほどの芳香を放っています。これだと、桜の開花も間近?
 ランチタイム、某所の地下食堂へ行くと、目当てのAランチだけ売り切れ!仕方ないので、商店街のカフェへ。ランチのハンバーグセットを頼むと、ちょっとしてウェイトレスが、ハンバーグだけ切らしてますスミマセン、だって。ええ~どーいうこと?!仕事帰りに美容院へ寄ろうと予約の電話したら、その時間はいっぱいでスミマセン、だって。ううう。こう立て続けだと、悪いのはタイミングだけではないような気がしてきて、春なのに涙がこぼれます~♪by 柏原よしえ

  「そして、ひと粒のひかり」
 コロムビアの田舎町に住む少女マリアは、職を失った上に妊娠。現状を打破しようと、彼女は麻薬の運び屋になるが...
 実話が元になっているとか。余計なドラマは排した、マリアの行動を追うドキュメタンタリータッチな展開は、緊張感とリアリティに満ちていて、生々しくもスリリング。麻薬運搬の実態が、興味深く描かれています。
 麻薬の運び方が怖い!ブツを入れた大きめのカプセルを大量に飲み込んで、コロムビアからニューヨークまで行く。飲み込むことじたい苦しそうだし、もしカプセルが胃の中で割れたら死ぬのも恐怖。飛行機の中、体内にあるカプセルのせいで苦しそうなマリアの様子に、観てるほうも苦しくなる。トイレに行って出てしまったカプセルを、また洗って飲み込みのもウウウ...いくら大金が稼げても、私には無理だ~!
 命を賭けてまで危険な仕事を進んでする少女たちに、暗澹となってしまいます。そうしてまで金が必要な、劣悪で希望のないコロムビアの貧困も、映画は伝えています。
          
 ヒロインのマリアが、とても魅力的です。美人で聡明で思いやりがあって。勇敢というか、大の男も顔負けな肝っ玉もスゴい。どんな状況や危機も、取り乱さず冷静に対処し切り抜けていく姿は、カッコいいとさえ言える。これが麻薬運搬じゃなければ、心の底から応援できるのに。環境しだいでは、立派な女性になれることは間違いないマリア。貧しい母国と、自分にたかる身勝手な家族から解放されて、麻薬カプセルではない、まさに“ひと粒のひかり”を宿したマリアが選ぶ道は、彼女ならきっと切り開けるという希望が見える、そんなラストになっていて感動的です。
 マリアを演じたカタリーナ・サンディノ・モレノの、エキゾチックだけど優しさを感じさせる美しさと、毅然とした演技に魅了されます。ちょっとゼタ姐に似てるかも?この映画デビュー作で、ベルリン映画祭女優賞受賞、そしてオスカーにもノミネートされて話題となったことは、記憶に新しい。イーサン・ホーク監督の「痛いほどきみが好きなのに」も楽しみですね。
           
 プロモで来日した時のカタリーナちゃん。美人な上に、とっても聡明で性格も良さそうな女の子です。現在はニューヨーク在住だとか
コメント
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