まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ルイルイ♪映画狂時代

2008-08-20 | フランス、ベルギー映画
 「ドリーマーズ」
 ベルナルド・ベルトルッチ監督作品。
 五月革命前夜のパリ。アメリカ人の留学生マシューは、シネマテークで双子の姉弟イザベルとテオと知り合い、親密になる。両親が留守中である姉弟の家で、三人は淫靡で奔放な遊戯にのめりこんでゆく...
 背景となっていた、60年代後半の五月革命の様子が興味深かったです。どこの国も、あの頃は若者たちが熱くてエネルギッシュだったんですね。
 あと、ところどころに古い名画のシーンが挿入されるのも、なかなか面白かったです。この映画の主人公三人のように、相当な映画マニアでなければ???ですが。私もほとんど何の映画か分かんなかった。筋金入りの映画狂には、粋で楽しい演出かも。
 映画の内容も、思ってたより暗くもエロくもなかったです。
 パリに留学に来て、映画三昧で、魅力的でエッチな姉弟と仲良しになって、愉快でエロい毎日なマシュー。羨ましい!の一言です。家の中でやってることは、かなりアブない退廃的な遊びですが(映画クイズの罰ゲームとか)妙にアッケラカンとして楽しそうなんですよねえ。別に命に別状があることも、他人に迷惑をかけることもないので、いいんじゃない?私も仲間に入れて!とさえ思えます。
 イザベルとテオの関係は、かなりヤバい。いくら双子とはいえ、いつも一緒な一心同体ぶりは、近親相姦よりも不思議で奇異な感じ。まさに夢の中で生きてる二人。非現実的な五月革命の混沌と重なります。
 三人とも、服を着てるよりスッポンポンのほうが多い?!まさにパリの裸族です。ちゃんと服を着てる時の姉弟は、パリの60年代ファッションがオシャレでカッコいい。
  
 それにしてもマシューくん、せっかくパリに留学してるのに、フランス語を習得できそうにないのが気になった。ペラペラ英語を喋るイザベル&テオ、マシューのためにフランス語でシルヴプレ~!
 マシュー役のマイケル・ピットは、フツーっぽい可愛さ?文系の男にしてはマッチョな肉体です。
 イザベル役のエヴァ・グリーンは、そんなに美人じゃないけど、「ルパン」や007でもそうでしたが、時おり少女っぽい表情を見せて可愛いと思えることが。英語が得意な彼女らしく、あまりフランス人が喋ってるって感じがしなかったのがスゴい。
 エヴァご本人も、おもろい娘なんですよねえ。来日インタビューでの彼女、気取らないというか、開けっぴろげというか。ぶっちゃけトークが笑える。共演したことがある若いアメリカとイギリスの男優(おそらく、この映画のマイケル・ピットと、「キングダム・オブ・ヘブン」のオーランド・ブルームのこと)の撮影中の情けない素顔を、おもしろおかしく暴露したり。今後も、若き映画界ご意見番エヴァグリの発言に注目♪
 テオ役のルイ・ガレル。彼はねえ、何というか、個性的、という言葉では形容しきれない俳優なんですよねえ。好き嫌いがハッキリ別れるタイプだと思う。スゴい美男なのか、キモブサ男なのか、意見も別れる顔。ワタシ的には、ヘンな顔だけど、見慣れたらイケる、みたいな。暗くて重いんだけど、ふいに笑ったりしたら、年相応に可愛く見えたり。エヴァもマイケル・ピットも脱ぎっぷりが良すぎたけど、とりわけガレルくんは圧巻の裸族ぶり。「ジョルジュ・バタイユ ママン」でもそうだったけど、まさにボカシ王子です。またシコシコやってたし、自慰王子でもあります。日本の若手俳優ではありえない演技です。
コメント
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