まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

本当はヤバいペロー童話

2008-09-14 | フランス、ベルギー映画
 「ロバと王女」
 「シンデレラ」や「眠れる森の美女」などで知られる、フランスの童話作家シャルル・ペローの「ロバの皮」を、故ジャック・ドミー監督がミュージカル仕立てで映画化。
 愛する王妃を亡くした青の国の王様は、自分より美しい女性と再婚してほしいという王妃の遺言通り、自分の娘である王女を新しい妻にしようとする。困惑した王女は、リラの妖精の力を借りて城を脱出、ロバの皮を被って変装し家畜の世話係となって身を潜める。そんな彼女の前に、赤の国の王子が現れ...
 とても明るくて優雅で楽しい映画でした。ミシェル・ルグランの音楽が、「シェルブールの雨傘」の哀切流麗さとは違って、陽気でポップな感じ。一度聞いたら、耳に残ります。アム~ル、アム~ル♪とか。
 衣装やセットも、豪華というより上品カラフルで、ちょっとキッチュな趣もあって目に楽しいです。
 まさにおとぎ話の世界、な美しい夢のような雰囲気が好き。降り注ぐ陽射しの、何という優しい明るさ!魔法のシーンとかが、いかにも昔の映画って感じで微笑ましい。ヘンに高度なCGがないので、返って安っぽくならず品を損ねずにすんでいます。
     
 王女役のカトリーヌ・ドヌーヴの、神々しい美しさ!今の映画界には存在しない、まさに本物の美女。その非現実的な美貌と高雅さは、まさに夢の中のヒロインにぴったりです。強いて難を言えば、貫禄があるというか、初々しい清純な乙女というより、ブルジョアの貴婦人って感じがするところかな。ハリウッド映画だったら、もっとキャピキャピと可愛らしい夢見る夢子ちゃんな王女になってたでしょうけど、やっぱドヌーヴなので結構ドライ&クールなキャラになってます。王子さまに自分を見つけてもらう、のではなく、見つけさせる、というのも、したたかな魅力。
 ジャン・マレー演じる王様が、かなりヤバい人です。自分の娘を後妻にしようとするなんて!何がおかしい?いいじゃん!みたいな屈託なさが、返って危険なパパです。私もパパを愛してるし~拒んじゃいけない理由もないわ、とか思う王女も危険です。リラの妖精がいなければ、禁断の童話になるところでした。
 王子役は、ジャック・ペラン。「Z」を観た時も思ったけど、若い頃のペラン氏って、ちょっとオーランド・ブルーム+ヴィゴ・モーテンセン+ラスト・フレンズのDV男そーすけ、みたいな顔してます。もっこりタイツが気になります。
 私は王子さまよりも、あの宝石やお金を排便するロバが欲しい~!
 
 
コメント (2)
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