まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

おんなスパイのマル秘ミッション!

2008-09-18 | イギリス、アイルランド映画
 「シャーロット・グレイ」
 続いて、ジリアン・アームストロング監督作。
 第二次世界大戦真っ只中のロンドン。看護婦のシャーロット・グレイは、フランスで行方不明となったパイロットの恋人を探すため、志願して諜報員となり、ナチスドイツ占領下の危険な南仏に潜入するが...
 ケイト・ブランシェットが、またまた意志が強く勇敢な女性を颯爽と好演してます。私の中では、ブランシェット=闘う女、のイメージが定着してます。
 愛する男を捜すため、しかも見つかるかどうかも分からないのに、手をこまねいて待つのではなく、二度と戻れないかもしれない、死ぬかもしれないという決死の覚悟で、フランスに赴くシャーロット。あそこまで無謀になれる愛と情熱が、何だか羨ましいです。
 でもシャーロット、スパイとしては???な仕事ぶり。何しに来たの?みたいな。地元レジスタンスの足を引っ張るようなこともするし。男!私の男はどこ?!ばっか言ってないで、働けよ!みたいな。結局、大した役にも立たず、残酷な運命から人々を救うこともできず。強い信念や意志も、戦争の前では無力...それを思い知らされるシャーロットの姿に、観る者も虚無感でやるせなくなります。
 でもホント、ナチス占領時代ってフランスにとっては、黒い歴史なんだろうなあ。ひどい目に遭った人々にとっても、ナチスに協力した人々にとっても。消えないしこりも、戦争の癒えない傷跡。ユダヤ人虐殺もそうですが、こんなことが実際にあったんだよなあ、と今さらながら戦慄してしまいます。
 南フランスの田舎町が、とても美しく撮れてます。廃屋さえ趣があります。列車が走る線路の下に広がる紫色に染まった畑?が印象的だったけど、あれは何の花なんでしょうか。
 ケイト・ブランシェットは、男より頼もしくてカッコいいです。ていうか、角度によっては男に見えます。スタイルはいいけどデカいので、ラブシーンもあんましロマンチックじゃないんですよね。どんな時もメイクばっちりなのが、ちょっと気になった。
 レジスタンス青年、ジュリアン役のビリー・クラダップが、まあまあ男前でした。ジュリアンの父役を、怪優マイケル・ガンボンが好演。悪くない怪しくないカンボン爺は、ちょっと物足りないが。
 フランスの話なのに、誰もフランス語を話さないのが、仕方がないとはいえ、ちょっと不自然です。フランスに入った時点で、ここからはフランス語で喋ってることにしてね!な設定に苦笑。こーいう映画は、やっぱフランス映画で、フランス人キャストで、フランス語が堪能な英国女優をヒロインにするのが理想なんだろうなあ。
 
コメント
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