まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

正義に殉じた女!

2008-09-17 | 北米映画 00~07
 「ヴェロニカ・ゲリン」
 BSで放送された、ケイト・ブランシェット主演2作を録画して観ただよ...
 まずは、ジョエル・シューマカー監督の作品。
 実在したアイルランドのジャーナリスト、ヴェロニカ・ゲリン。麻薬組織撲滅のため、命がけの取材を敢行する彼女の活躍、そして悲劇的な最期...
 素朴でクリーンなイメージのあるアイルランドですが、IRAの脅威だけでなく、麻薬汚染も深刻だったんですね。年端もゆかぬ少年少女たちまで、ゾンビみたいなジャンキー化してる姿が怖いです。捨ててある注射器を拾って、幼い子供たちが遊んでるのにもゾっとさせられます。
 とても1996年の話とは思えないほど、麻薬組織の野蛮ぶりにも驚かされます。ほとんど見て見ぬふりな、政府と警察の放置ぶりにも戦慄。ヴェロニカの死闘が一石を投じなければ、ずっとあのままだったのでしょうか。
 ヴェロニカの勇気ある、ていうか、かなり無謀な突撃取材に驚嘆させられます。まさに命がけ。殴られても撃たれても、怯むどころか返って奮起する強さ。ヘタな男より男らしいです。すごい信念と正義感、ガッツがなければ、あそこまで突き進めないよなあ。ジャーナリストとしては立派の一言ですが、妻として母としては、どうなのでしょう。自分の身はともかく、夫と子供にも危険が及ぶのは、愛があれば耐えられないことのように思えるけど。ああいう仕事してる女性は、家庭を持つべきではないのかも...
 猪突猛進なヴェロニカを、ケイト・ブランシェットが颯爽と演じていてカッコいいです。彼女って、誰かに似てるんだよな~と思ってたら...あ!堺雅人だ!笑った顔とか、クリソツです。ぜひ姉弟役で競演してほしいものです。
     
 ヴェロニカが路上で立ち話するチンピラ風若者役で、コリン・ファレルがカメオ出演してます。チョコっとしか出ませんが、ガラが悪くてアホっぽいけど可愛いコリ吉でした。そーいやコリンは、「タイガーランド」や「フォーンブース」など、ジョエル・シューマカー監督の寵童なんですよね。
 パイレーツシリーズなどのジェリー・ブラッカイマー製作、と聞いて少し意外。ブラッカイマー氏って、ド派手で粗悪なビックバジェット大作ばかり作ってるのではなく、こういう割と良心的な小品も手がけてるんですね。
 
 
 
 
コメント
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