まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ワケアリ物件にご用心!

2016-09-19 | 日本映画
 「残穢 住んではいけない部屋」
 作家の“私”は、女子大生の久保が住むマンションで起こる怪奇現象に興味を抱く。久保と共に調査を開始した“私”は、マンションの建つ土地に残る呪われた穢れに次々と行き当たるが…
 結論から申し上げると…ぜんぜん怖くなかったですこれはまあ、映画の出来のせいでもあるけど、ホラー不感症な私にも問題はあります。貞子とか、怖いどころかクスっと笑っちゃうんですよね~。この映画も、ワタシ的には完璧にコメディでした。ウケる~これ絶対笑い狙っとるじゃろ~こんなんで私を怖がらせようなんて、1000年早いわ!なんて、怖い(と思しき)シーンにはプっと笑ってばかりでした。

 こういう映画を観ると、ほんと損した気分になります。フツーの人は、キャーキャーと楽しく怖がることができるのに。幽霊とか呪い系とか、あまりなじみがないので(なじみがあるのもいかがなものですが)、ほとんどファンタジーなんですよね~。現実には社会にも私の周りにも、悲惨で恐ろしいものがたくさん渦巻き犇めいているので、目に見えないものを怖がる余裕がない。幽霊よりも通り魔に遭遇するほうがイヤです。

 悪いもの、穢れたものが家や土地に残りこごって、次々とそこに住む人々を狂気や死に追いやる、というお話なのですが。この世に人間がいるかぎり、ドロドロした愛憎や怨嗟がない場所なんてないですよね~。ここにはヘンなものが居る!住めない!な残穢に敏感な人、霊感が強い人が、本当に気の毒。私なんか何にも感じないので、一家惨殺事件とか無理心中があった部屋にも、平気で住めそう中東人や中国人しか住んでないマンションとかには、怖くて絶対ぜったい住めないけど
 霊感がある人ない人みたいに、残穢も憑く人と憑かない人に別れるのでしょうか?久保さんは大丈夫そうだったけど、“私”はヤバそうだったし。無残悲惨な末路を遂げた人々もいれば、フツーに暮らしてる人もいたり。どこで別れちゃうのでしょう。とりあえず私は、悪霊にも嫌われてるみたいなので安心♪

 ブラブラ揺れて畳に衣擦れする首吊り死体、這いながら近づいてくる黒い影、異常な怪電話、床下の精神異常者…趣味を凝らした?怪奇シーンは、なかなか目に楽しかったです。古い新聞記事とかも、不気味な雰囲気を出してました。嬰児殺しとか精神病者の私宅監置とか、昔の日本の陰々滅滅さがヤバい。

 ホラーなのに笑える、というのも結構トホホですが、せっかく日本的な陰々滅滅なネタ盛りだくさんなのに、それをおどろおどろしく描けなかった点も、すこぶる残念。昔の日本家屋の冷暗さ重苦しさが、あまり感じられなかったので穢れも軽く感じられて。市川崑監督の「犬神家の一族」とかのほうが、何か出る…的な雰囲気が充満してたような。タモリの「世にも奇妙な物語」で観たことがあるようなTVドラマっぽさが、かなり惜しい。TVでは放送できないようなエグいヤバいシーンとか、あってもよかったのでは。
 “私”役は竹内結子、久保役は橋本愛。すごい我の強そうな大女優の競演です。

 U子さんは久々に見ましたが、45、6歳にしては若い、きれいだな、と思ったら、あわわ、まだ35、6歳と知り、それにしてはやっぱ老けてるな、と思い直しました相変わらず鼻の穴が気になった。でも、やっぱ美人ですね。恋愛もののヒロインならキツけど、地味なおばさん役ならイケてます。性格強そう、キツそうなところは、もっと強調してもいいのでは。性悪女の役とか似合うと思う。悪女役をオハコにしてる菜々緒よりも、リアルなU子さんのほうが怖そうだもんね。

 愛ちゃんは、ほんと美人ですよね~。懐かしの美女、白都真理似?ちょっと男みたいなIちゃん、男装とか似合いそう。彼女もU子さんも、まったく怪奇にビビってないところが、彼女たちらしかったです。二人とも実際にも、お化けとかにキャーキャー騒ぎそうにないですもんね。あんな気持ち悪い目に遭っても、二人とも淡々と平然としてるのが笑えた。女優魂炸裂なホラー顔とか、でもやってほしかったなあ。気や我と違って、演技に対する意欲は強くなさそうなU&Iのせいで、誰がやっても同じな役になってしまった。
 ヒロイン二人の調査を手伝う青年役、坂口健太郎が可愛かった!

 プッシュされまくってた福士蒼汰や山崎賢人にはピンとこない私ですが、健太郎くんには久々にMYイケメンレーダーが反応しました!可愛いですね~。星野源+昔の向井理、みたいな顔?スラっとした長身も素敵。いかにもメンズノンノって感じのイケメンですね。チョイ役で残念。今後はいい役に恵まれて、第二のムカイリーになってほしいものです。

 あと、前住人が自殺した部屋に住んでる青年役の男の子もメンズノンノ系で、ムダに可愛いイケメンだった。U子の夫役の滝藤賢一、作家役の佐々木蔵之介は、普段はムダに濃ゆい彼らにしては地味~な、目立たない存在と演技。編集者役の山下容莉枝の、ナニカアルっぽさが好き。何もないフツーの役でもったいない!
 
コメント (7)
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