「ナイル殺人事件」
莫大な遺産を相続した美貌のリネットは、親友ジャクリーンから彼女の婚約者サイモンを奪い結婚。ジャクリーンは二人につきまとい、新婚旅行先のエジプトにまで現れる。偶然居合わせた名探偵ポワロの不安は的中し、ナイル川を下る客船でリネットは何者かにより射殺されてしまう。乗客全員がリネットと因縁があり、ポワロは彼らを容疑者として捜査するが…
1978年の旧作も観たくなり、さっそく(^^♪新版も悪くないけど、やっぱこっちのほうが私は好きです。新作が失っていたブルジョア階級の優雅さやリッチさ、そして一堂に会した大物俳優や名優たち、彼らの余裕たっぷりで楽しそうな演技は、まさに娯楽ミステリー映画の見本のようです。アガサ・クリスティのシェイクスピア風アレンジとか、斬新だとは思うけど何か違う感は否めないんですよね~。
そして何より、旅好きにはたまらないエジプトロケ!新版の最も残念な点は、もろにCGだったこと。どんなに精巧に精緻に作っても、やはり本物には及びません。エジプトの異国情緒がたっぷり味わえるだけで、この映画は一見の価値ありです。本物のピラミッド、スフィンクス、砂漠、ラクダ、そして悠久のナイル川。その神秘と壮大さ、ああ行ってみたい!リネットとサイモンが砂漠を馬で疾走するシーン、ジャクリーンが神殿に現れるシーン、ホテルでポワロたちがタンゴを踊るシーンが特に好きです。
ポワロたちの旅は優雅でリッチでしたが、実際にはエジプト旅行って大変なんだろうな~。灼熱の暑さや不衛生さ、不便な生活環境、怖い生物など、キャストもスタッフもさぞや苦労したことでしょう。エジプトは夜間は電力不足となるので、夜のシーンはロンドンで撮影したとか。過酷な環境でも、きちんとした服装やマナー、ディナーやサロンでは正装。上流階級の人たちって大変!でも憧れます。身軽な旅ができる下級階級に生まれてよかったとも思うが
エジプトロケと並んで魅力的なのが、俳優たちが着こなす30年代のブルジョアファッションです。登場人物たちの個性や身分に合わせた衣装の独特さと美しさは、まさに華麗なるファッションショーで楽しい!この年のアカデミー賞衣装賞受賞も納得。巨匠ニーノ・ロータの音楽も壮麗です。
↑ 女優たちのファッションも見どころ!
アガサ・クリスティ映画といえば、やはりオールスターキャスト。この作品もなかなかゴージャス&シブいメンツを揃えてます。ポワロ役は、2度のオスカーに輝く名優ピーター・ユスチノフ。ポワロといえば彼、なイメージの人は多いのではないでしょうか。どっしりと恰幅のいい巨体は頼もしく親しみやすく、エキセントリックな探偵というより知的で温厚な紳士って感じなのも好感。ポアロの友人役はデヴィッド・ニーヴン、リネットの弁護士役はジョージ・ケネディと、やはり往年のオスカー俳優が豪華に配されてます。
ベティ・デイヴィスとマギー・スミス、やはり2度のオスカーに輝く大女優二人が愉快なコメディリリーフを担当してるのも、この映画の贅沢なところ。毒々しくもオチャメな大富豪の老女ベティと、使用人なのに超エラソーでカリカリしてるマギー、二人のクセがありすぎ、かつ軽妙な珍コンビぶりが笑えます。ベティ&マギーの事件簿、みたいなスピンオフ映画作ってほしかったかも。
リネット役のロイス・チャイルズは、高慢で冷酷な金持ち女役が似合う美しさ。ジャクリーン役のミア・ファローは、宮崎あおい似?メンヘラなストーカー女にぴったりな神経症っぽい風貌と演技。アンジェラ・ランズベリーのホゲホゲ酔っ払い演技もインパクトあり。可憐なオリヴィア・ハッセー、メイドなジェーン・バーキンも、若かりし時代の美しさで印象的。
殺人トリックは何度見ても驚きの荒技。かなり一か八だよな~。第二の殺人とか、とりあえず脅迫者を金で黙らせておいて、船を降りてから決行しとけばよかったのに。
莫大な遺産を相続した美貌のリネットは、親友ジャクリーンから彼女の婚約者サイモンを奪い結婚。ジャクリーンは二人につきまとい、新婚旅行先のエジプトにまで現れる。偶然居合わせた名探偵ポワロの不安は的中し、ナイル川を下る客船でリネットは何者かにより射殺されてしまう。乗客全員がリネットと因縁があり、ポワロは彼らを容疑者として捜査するが…
1978年の旧作も観たくなり、さっそく(^^♪新版も悪くないけど、やっぱこっちのほうが私は好きです。新作が失っていたブルジョア階級の優雅さやリッチさ、そして一堂に会した大物俳優や名優たち、彼らの余裕たっぷりで楽しそうな演技は、まさに娯楽ミステリー映画の見本のようです。アガサ・クリスティのシェイクスピア風アレンジとか、斬新だとは思うけど何か違う感は否めないんですよね~。
そして何より、旅好きにはたまらないエジプトロケ!新版の最も残念な点は、もろにCGだったこと。どんなに精巧に精緻に作っても、やはり本物には及びません。エジプトの異国情緒がたっぷり味わえるだけで、この映画は一見の価値ありです。本物のピラミッド、スフィンクス、砂漠、ラクダ、そして悠久のナイル川。その神秘と壮大さ、ああ行ってみたい!リネットとサイモンが砂漠を馬で疾走するシーン、ジャクリーンが神殿に現れるシーン、ホテルでポワロたちがタンゴを踊るシーンが特に好きです。
ポワロたちの旅は優雅でリッチでしたが、実際にはエジプト旅行って大変なんだろうな~。灼熱の暑さや不衛生さ、不便な生活環境、怖い生物など、キャストもスタッフもさぞや苦労したことでしょう。エジプトは夜間は電力不足となるので、夜のシーンはロンドンで撮影したとか。過酷な環境でも、きちんとした服装やマナー、ディナーやサロンでは正装。上流階級の人たちって大変!でも憧れます。身軽な旅ができる下級階級に生まれてよかったとも思うが
エジプトロケと並んで魅力的なのが、俳優たちが着こなす30年代のブルジョアファッションです。登場人物たちの個性や身分に合わせた衣装の独特さと美しさは、まさに華麗なるファッションショーで楽しい!この年のアカデミー賞衣装賞受賞も納得。巨匠ニーノ・ロータの音楽も壮麗です。
↑ 女優たちのファッションも見どころ!
アガサ・クリスティ映画といえば、やはりオールスターキャスト。この作品もなかなかゴージャス&シブいメンツを揃えてます。ポワロ役は、2度のオスカーに輝く名優ピーター・ユスチノフ。ポワロといえば彼、なイメージの人は多いのではないでしょうか。どっしりと恰幅のいい巨体は頼もしく親しみやすく、エキセントリックな探偵というより知的で温厚な紳士って感じなのも好感。ポアロの友人役はデヴィッド・ニーヴン、リネットの弁護士役はジョージ・ケネディと、やはり往年のオスカー俳優が豪華に配されてます。
ベティ・デイヴィスとマギー・スミス、やはり2度のオスカーに輝く大女優二人が愉快なコメディリリーフを担当してるのも、この映画の贅沢なところ。毒々しくもオチャメな大富豪の老女ベティと、使用人なのに超エラソーでカリカリしてるマギー、二人のクセがありすぎ、かつ軽妙な珍コンビぶりが笑えます。ベティ&マギーの事件簿、みたいなスピンオフ映画作ってほしかったかも。
リネット役のロイス・チャイルズは、高慢で冷酷な金持ち女役が似合う美しさ。ジャクリーン役のミア・ファローは、宮崎あおい似?メンヘラなストーカー女にぴったりな神経症っぽい風貌と演技。アンジェラ・ランズベリーのホゲホゲ酔っ払い演技もインパクトあり。可憐なオリヴィア・ハッセー、メイドなジェーン・バーキンも、若かりし時代の美しさで印象的。
殺人トリックは何度見ても驚きの荒技。かなり一か八だよな~。第二の殺人とか、とりあえず脅迫者を金で黙らせておいて、船を降りてから決行しとけばよかったのに。