「ロスト・サン」
ロンドンで探偵をしている元刑事のフランス人グザヴィエは、ある裕福な一家から失踪した息子を見つけ出すよう依頼される。行方を追ううちにグザヴィエは、忌まわしい少年売春組織の存在を探り当てるが…
ほとんど予備知識なしで観たのですが、掘り出し物的な良作でした。私にとってこの世でいちばん忌まわしい、許しがたいことは、いたいけな子どもを傷つけ苦しめること。幼児虐待なんて、どんな事情があっても酌量の余地なんかない。子どもに性的いたずらとか強姦とか、人間のすることじゃない。畜生以下。即刻死刑ものな万死に値する罪です。でもどんなに世の中が厳しくなっても、子どもを虐げる人々も犠牲になる子どももいなくなることはない。小児愛って病気でしょ?コロナのワクチンよりも先に、子どもに劣情を抱いてしまう人を治す薬を!と思ってしまいます。
グザヴィエがたどり着く秘密の少年売春組織の実態が、ショッキングでおぞましかったです。欲情でギラつくおっさんがまだ幼げな少年の下着を脱がせ覆いかぶさり、苦痛に顔を歪ませる少年…粗い映像の盗撮ビデオには吐き気がしました。複雑で面倒な手続きや高額の利用料も厭わず少年を買う男たち同様に、組織を運営してる連中も忌まわしい存在。子どもなど家畜同然の商品扱いな非情さ。良心がちょっとでもあれば、あんな商売できないはず。売春用の子どもを家畜のように飼ってるメキシコの子ども牧場とか、こんなこと世界のどこかで実際に行われているのかと思うと、怒りよりも絶望で暗澹となってしまいます。
グザヴィエがハードボイルドに、独りで子どもたちを救おうとするのですが、早く警察に通報しろよ~とは思った。組織のほうも、慎重に隠密に運営してるはずなのに、グザヴィエひとりに簡単に見つかって壊滅させられたり、派手なアクションとかサスペンス要素を排してリアルなドキュメンタリータッチにしてる作風なので、地味すぎ、物足りない、と感じる人もいるかもしれません。「ワールド・アパート」などのクリス・メンゲス監督らしい社会派映画です。
グザヴィエ役は、フランスの名優ダニエル・オートゥイユ。彼の全編英語演技って初めて見た。ヨーロッパの人気スターが母国語ではなく、英語で演技するのを見るのが好きです。フランスなまりが強い英語って素敵。男前でも美男でもないけど、独特の悲哀と優しさが魅力的な役者さん。現在はもうお爺さんな風貌になってるオートゥイユ氏ですが、この映画の頃はまだ50歳ぐらい?若い頃のアクがとれて枯れたシブさが出てきた壮年期のオートゥイユ氏、さすがフランス人というかナニゲない姿、煙草を吸ってるシーンとかがカッコいい。でもあまりにもフランスなイメージなので、彼がいるとロンドンなのにパリに見えて脇役で、懐かしの美女ナスターシャ・キンスキーが。若い頃のオーラが消えて、フツーにきれいな女優さんになってました。彼女の夫役のいかついおじさん、どこかで見たことあるなと思ったら、「ベルファスト」の好演でオスカーにノミネートされたキアラン・ハインズでした。闇の深いロンドンですが、いつかまた行きたいです。
ロンドンで探偵をしている元刑事のフランス人グザヴィエは、ある裕福な一家から失踪した息子を見つけ出すよう依頼される。行方を追ううちにグザヴィエは、忌まわしい少年売春組織の存在を探り当てるが…
ほとんど予備知識なしで観たのですが、掘り出し物的な良作でした。私にとってこの世でいちばん忌まわしい、許しがたいことは、いたいけな子どもを傷つけ苦しめること。幼児虐待なんて、どんな事情があっても酌量の余地なんかない。子どもに性的いたずらとか強姦とか、人間のすることじゃない。畜生以下。即刻死刑ものな万死に値する罪です。でもどんなに世の中が厳しくなっても、子どもを虐げる人々も犠牲になる子どももいなくなることはない。小児愛って病気でしょ?コロナのワクチンよりも先に、子どもに劣情を抱いてしまう人を治す薬を!と思ってしまいます。
グザヴィエがたどり着く秘密の少年売春組織の実態が、ショッキングでおぞましかったです。欲情でギラつくおっさんがまだ幼げな少年の下着を脱がせ覆いかぶさり、苦痛に顔を歪ませる少年…粗い映像の盗撮ビデオには吐き気がしました。複雑で面倒な手続きや高額の利用料も厭わず少年を買う男たち同様に、組織を運営してる連中も忌まわしい存在。子どもなど家畜同然の商品扱いな非情さ。良心がちょっとでもあれば、あんな商売できないはず。売春用の子どもを家畜のように飼ってるメキシコの子ども牧場とか、こんなこと世界のどこかで実際に行われているのかと思うと、怒りよりも絶望で暗澹となってしまいます。
グザヴィエがハードボイルドに、独りで子どもたちを救おうとするのですが、早く警察に通報しろよ~とは思った。組織のほうも、慎重に隠密に運営してるはずなのに、グザヴィエひとりに簡単に見つかって壊滅させられたり、派手なアクションとかサスペンス要素を排してリアルなドキュメンタリータッチにしてる作風なので、地味すぎ、物足りない、と感じる人もいるかもしれません。「ワールド・アパート」などのクリス・メンゲス監督らしい社会派映画です。
グザヴィエ役は、フランスの名優ダニエル・オートゥイユ。彼の全編英語演技って初めて見た。ヨーロッパの人気スターが母国語ではなく、英語で演技するのを見るのが好きです。フランスなまりが強い英語って素敵。男前でも美男でもないけど、独特の悲哀と優しさが魅力的な役者さん。現在はもうお爺さんな風貌になってるオートゥイユ氏ですが、この映画の頃はまだ50歳ぐらい?若い頃のアクがとれて枯れたシブさが出てきた壮年期のオートゥイユ氏、さすがフランス人というかナニゲない姿、煙草を吸ってるシーンとかがカッコいい。でもあまりにもフランスなイメージなので、彼がいるとロンドンなのにパリに見えて脇役で、懐かしの美女ナスターシャ・キンスキーが。若い頃のオーラが消えて、フツーにきれいな女優さんになってました。彼女の夫役のいかついおじさん、どこかで見たことあるなと思ったら、「ベルファスト」の好演でオスカーにノミネートされたキアラン・ハインズでした。闇の深いロンドンですが、いつかまた行きたいです。