加藤泰監督'64年の作品「風の武士」をDVDで見ました。
幻の「やすらいの里」を手に入れんとする紀州の武士達と、里を守ろうとする忍びの者の闘いを軸に、忍びの者が身分を隠すために開いている道場に通う若者(大川橋蔵)とその道場の娘、実は里の姫(桜町弘子)との恋が描かれています。
二人の間に入り桜町弘子を横取りしようとする男を大木実、謎の忍びネコ(南原宏治)の女でありながら大川橋蔵に思いを寄せる中原早苗、やはり橋蔵に思いを寄せる町民の女久保菜穂子、橋蔵の姉はこれが映画初出演の野際陽子と、キャストはとても充実しています。
忍びの者を描いた加藤泰作品としてはまず、「真田風雲録」が思い出されると思いますが、こちらは忍びの映画というより桜町弘子や久保菜穂子、中原早苗の悲恋の映画と言えると思います。ラストで桜町弘子が一生あなたの妻です、といいながら里の姫として生きるところが不満が残ります(もし、桜町が里を捨てて橋蔵と生きていくという結末だったら、もっと印象深い映画になったと思います)し、桜町と橋蔵が結ばれるまでの二人の描写が弱いところで、この映画は印象を薄くしていると思いました。
でも野際陽子のデビュー作というだけでも、見る価値があるかもしれません。
幻の「やすらいの里」を手に入れんとする紀州の武士達と、里を守ろうとする忍びの者の闘いを軸に、忍びの者が身分を隠すために開いている道場に通う若者(大川橋蔵)とその道場の娘、実は里の姫(桜町弘子)との恋が描かれています。
二人の間に入り桜町弘子を横取りしようとする男を大木実、謎の忍びネコ(南原宏治)の女でありながら大川橋蔵に思いを寄せる中原早苗、やはり橋蔵に思いを寄せる町民の女久保菜穂子、橋蔵の姉はこれが映画初出演の野際陽子と、キャストはとても充実しています。
忍びの者を描いた加藤泰作品としてはまず、「真田風雲録」が思い出されると思いますが、こちらは忍びの映画というより桜町弘子や久保菜穂子、中原早苗の悲恋の映画と言えると思います。ラストで桜町弘子が一生あなたの妻です、といいながら里の姫として生きるところが不満が残ります(もし、桜町が里を捨てて橋蔵と生きていくという結末だったら、もっと印象深い映画になったと思います)し、桜町と橋蔵が結ばれるまでの二人の描写が弱いところで、この映画は印象を薄くしていると思いました。
でも野際陽子のデビュー作というだけでも、見る価値があるかもしれません。