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奥田英朗『真夜中のマーチ』

2006-06-29 16:34:33 | ノンジャンル
 奥田英朗氏の「真夜中のマーチ」を読みました。
 パーティー券を法外な値段で売ってもうけていた横山健司(ヨコケン)は、パーティーに来た三田物産の三田総一郎(ミタゾウ)を三田ファミリーの御曹子と思い込み、女を抱かせて慰謝料を取ろうとしますが、単なる平社員だと分かります。丁度その頃横山の知り合いのヤクザ古谷(フルテツ)が横山にマンションの一室を借りさせますが、古屋がそこで丁半博打をしているのを横山は知り、三田と子分のアキラと一緒に売り上げ金を強奪しようとしますが、博打の客の一人の娘黒川千恵(クロチェ)に邪魔される。彼女は父白鳥を嫌っていて、父が博打仲間に絵画投資で10億円を出させたのを知り、それを強奪しようと考えていました。ヨコケンたちも協力しますが、博打の客の中の中国人二人に先をこされます。が中身は偽物でした。白鳥が別の場所に金を移したのをヨコケンたちは見抜き、中国人をおびき出し、フルテツもそれについてきますが、またもや中身は偽物。しかし結局白鳥は中国人につかまり、1億円を返し、ヨコケンたちは彼らを襲い、その1億円を強奪します。ミタゾウは念願のキリバス諸島へ移住し、クロチェは母とカフェをオープンし、ヨコケンは相変わらずの生活を送ります。
 犯罪小説なのですが、特に後半ヨコケンのグループと白鳥、フルテツ、中国人と多くの人物がからみ、シチュエーションが次々に変わっていくので、それに付いていくので精一杯でした。が、これだけ中身がつまってる話を300ページちょっとの中にまとめるというのは、すごいと思います。
 犯罪小説好きな人、必読の書です。