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トルコ、クルド掃討で国境越え

2007-10-29 18:32:58 | ノンジャンル
 レッドソックス4連勝してしまいました。私は第一戦のベケットの投球を見ていないので、せめて第6戦までやってほしかったのですが、まあ、仕方がありません。これで午前中テレビ観戦で時間がつぶれないと思えば、良かったのかもしれません。

 さて、10月10日の朝日新聞の夕刊に「『イラク国境越え辞さず』トルコ、クルド掃討で声明」という題名の記事が載っていました。
 記事を引用すると「トルコ政府は9日、北イラクを拠点とする武装勢力のクルド労働者党(PKK)掃討のため、『イラクとの国境を越えた軍事作戦を含むあらゆる対策をとる」とする声明を発表した。アナトリア通信などが伝えた。戦闘やテロ事件で軍民両方に犠牲者が相次いだことを受け、イラクと米国の意向に反して越境攻撃する可能性を示唆したもの。
 複数のトルコメディアは、軍に越境権限を与えるため、政府が近く議会承認の手続きに入ると報じた。実際に侵入した場合、泥沼化したイラク情勢の新たな不安定要素になることが懸念される。
 イラク国境に近いトルコ南東部のシルナク県では7日、トルコ兵13人がPKKとの戦闘で死亡。翌8日にも兵士2人が死亡し、政府に強力な対策を求める声が強まった。
 クルド人による独立国家をめざし武装闘争を続けるPKKは、現在イラク北部の拠点に約3千人の勢力を持つとされる。
 トルコとイラクの両政府は9月28日、PKK掃討に向けた協定に合意したが、トルコが求めた越境追跡などは盛り込まれなかった。」
 この記事で問題なのは、トルコ、イラク両国ともクルド人の独立国家を認めないことです。認めていれば、国境を越境までしてクルド人を追い詰め殺す必要など、始めっからないことになります。というか、この戦闘はこの世に存在していなかったでしょう。
 すべての民族に自決権がある、ということが決められたのは、第一次世界大戦の後でしたよね。この考えに従って東欧やバルカン半島の各国が独立を果たしました。これには当時のアメリカ大統領ウィルソンの意向が強く反映されていました。
 それからもうすぐ100年を迎えようとするのに、未だに民族の自決権を認めず、独立運動を武力で弾圧するロシア、トルコ、イラクなどを、どうして世界は許したままにするのでしょうか? ロシアは大国でありなかなか圧力をかけることができず、イラクはアメリカが武力に物言わせてぶっ潰しましたが、クルド人の独立を実現させようとアメリカがしているとは思えません。そして一番やりたい放題なのが、トルコではないでしょうか?キプロス島のこともありますし、このクルド問題にしても、世界中で経済制裁をするだけのことをトルコはやっていると私は思います。PKKは自分たちの権利が侵されているのですから、武力を用いてもまだ正当化の余地はありますが、トルコ側にPKKを攻撃する権利は復讐以外には何もありません。ただちにPKKへの攻撃を止め、対話を試みてほしいと思います。