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チャールズ・チャップリン監督『殺人狂時代』その1

2014-04-10 05:27:00 | ノンジャンル
 チャールズ・チャップリン監督・脚本・音楽、オーソン・ウェルズ原案の'47年作品『殺人狂時代』をスカパーのイマジカBSで再見しました。
 墓の映像。「ご覧のように私の名はアンリ・ヴェルドゥ。1930年の恐慌まで30年間銀行に勤め、その年銀行をクビになり、それ以来女性の命を奪う仕事に没頭した。私はこれを職業として、家族を養ってきた。だが青ヒゲの一生は実り多いものではない。物に動ぜぬ楽天主義の人間だけができる事だ。これからお話するのが、その物語だ」のナレーション。その間にカメラはヴェルドゥの墓から滑らかな移動撮影を続けます。
 “北フランスのある町のワイン商人クーヴェの家”の字幕。5人の家族の元に姉からの手紙が届き、3ヶ月も消息がないセルマが預金を下ろして姿を消したことが確実になります。50歳の女が男と知り合って2週間で結婚なんておかしいと思ったと言う家族は、あの男がセルマに家出をさせ、店を売らせて結婚したとも語ります。写真の男は、ベレー帽を被ったおちゃめな男・アンリ(チャールズ・チャップリン)でした。
 “南フランスのある小さな村”の字幕。木に咲く花を摘むアンリ。焼却炉が燃え出してもう3日にもなると噂する近所の女たち。路上の毛虫を助けてやったアンリは、摘んだ花を花瓶に刺します。全身鏡で身だしなみを整えるアンリは、銀行からセルマ宛てに送られてきた書留に、本人のサインを偽装して受取り、封筒の中の6万フランをものすごい速さで数えると、ポケットに入れます。パリの証券会社に電話し、株を買う指示を出すアンリ。ピアノを弾いていると、それに合わせてノックが聞こえ、新たに派遣されてきた家政婦がやって来ます。部屋の片付けを指示するアンリ。
 “警察”の字幕。セルマの失踪を訴えにきた家族たちは、容疑者の写真は過って燃やしてしまったが、顔は覚えていると言います。家族が帰った後、3年間に12人の女性が失踪し、どれも今回と似ていると言う刑事。1人の犯人だとすると同時に6人と結婚していたことになるが?と同僚が言うと、青ヒゲの殺人鬼ならそれもありうると刑事は言います。
 「格安分譲住宅」の貼り紙。不動産屋に連れられ、物件を見にグロネイ夫人がやって来ます。応対に出たアンリは、心臓マヒで妻を亡くしたばかりなので、家を売って全てを忘れたいと言い、部屋を案内しますが、グロネイ夫人が未亡人だと分かると、とたんに口説き始めます。夫人の住所を聞こうとして、不動産屋に邪魔されるアンリ。
 疾走する列車の車輪の映像。(以下、「車輪」と記します。この映像が流れると、必ず決まった音楽が流れます。)列車の中で経済新聞を読むアンリ。パリの映像。カフェテラスにいると、知人の男が2人やって来て、同じテーブルに座ったので、アンリは挨拶程度の会話を交わすと席を立ちます。アンリが銀行をクビになったことを同情する2人。アンリは野良猫に餌をやると、パリで借りている部屋に入り、明朝までに5万フランもらえないと破産だという電話を証券会社から受けます。手帳を調べ、「リディア、コルベイユ市」という項目を見つけるアンリ。銀行は4時まで、これからリディアの自宅まで行くとして着くのは3時30分と考えたアンリは、すぐに家を出ます。車輪。リディアを家に訪ねると、仏頂面で現れたリディアは「インドシナに行ったんじゃないの?」と言います。3ヶ月の間、手紙の1通もなかったと怒るリディアに、アンリは優しく愛を語り、マスコミにはまだ漏れてないが、実は経済危機が起こっていて、明日銀行の取り付け騒ぎが起こると教えると、リディアは全財産を預けているという銀行へ飛んでいきます。ピアノを弾くアンリの横で、「出納係に笑われた」と言って、金を下ろしたことを後悔するリディア。現金を家に置くなんて心配で眠れないと言うリディアは、夜になり2階の寝室に向かいますが、灯りの落ちた廊下からアンリがリディアの寝室に入っていくと、無気味な音楽が高まります。そして朝。リディアの寝室から降りてきたアンリは、猛スピードでお札を数えると、ポケットに入れ、今朝5万フランを送金すると証券会社に電話します。車輪。(明日へ続きます‥‥)

 →「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/