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アンソニー・マン監督『シャロン砦』その4

2019-11-01 23:10:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。

 やけ酒をあおるジェド。ガス「その軍服は?」「死んだ先住民から奪った」「着たらまずいぞ。先住民もな。飲み過ぎだ」「出ていけよ」「お断りだね。俺に当たるな」「俺はご機嫌だ」「洞窟のクマみたいにここに籠ってやけ酒か」「大佐が戻るとは」「残念だろ」「お前は正しいことをした。誇りに思う。育て方は間違ってなかった」「あんたは関係ない」「彼女のためか? 夫の死を望みながらも踏み切れないのさ。クリスチャンだな。悲しいことにそれがお前に欠けているものだ。お前とクリスチャンは愛し方が違うんだ」「どう違う?」「第一に人妻をほしがらない」「絶対に?」「絶対ではないが、信仰心で自分を抑える」「どうやって?」「別の女を探す」「つまり好きな女がダメなら好きでもない女を愛する。そんなのズルい」。
 点呼。「全員揃いました」。大佐「明日の夜出撃する。多くが初の実戦を恐れていると思う。だが敵と遭遇したらやるしかない。常に命令に従えばいい。冷静でいろ。命令に従えば大丈夫だ。以上だ」。ジェド「お供します。えへへへ。どこまでもね。壁に囲まれた生活はうんざりだ。ゆとりがほしい。広い空間がね。ティートン族に死に方を教えてやりましょう。俺は10人殺します。大佐はどうです?」「俺は10人だ。死ぬ前に10人殺す」「あははは。いいか、兵隊さんよ。かわいい彼女にお別れのキスをしときな。うーんと熱いキスを。人生最後のキスだからな。あははは。今から楽しい狩り場に出発するんだ。大佐と俺が一番乗りさ。だろ? 大佐。あははは。門を開けろ!」。開いた門がら外へ出るジェド。大佐「施錠しろ。解散!」。
 ジェド「あはははは。レッド・クラウド、どこにいるんだ? いるなら出て来い」。矢の襲撃を受け、一気に先住民たちの攻撃が始まる。
 砦から先住民を撃とうとする大尉。ガス「ジェドがいる。止めてくれ」「狙いは外さない」。ジェド「門を開けろ!」。大佐、門から入ってきたジェドに「酔ってるな」「はい」「軍服を脱いで来い」「はい」。コリーナ「死んでもいいの?」ジェド「関係ねえだろ?」「あるわ」「何で?」「私のためだから」「聞いてると混乱する。俺を笑えよ」「笑わないわ」「じゃあ怒れ」「怒れないわ」「見てないで何かしろよ」「見るしかできない」。コリーナ、去る。「何だよ、女は分からん」。
 軍曹「クーパーの名を口にした者は処罰するからな。今夜出発する前に持ち物検査だ。不合格の者には厳罰を与える。以上だ」。
 軍曹「昨夜のクーパーの行動で士気が下がっています」「拒否する者が?」「まだですが、クーパーは危険です」「どう危険だ?」「また同じことがあれば兵士は尻込みします」「どうしろと?」「大佐からご指示を」「彼が嫌いか?」「大嫌いです」「挑発に乗りやすい男だ」「はい」「挑発しろ」「はい」。
 ジェド、目を覚ます。忍び足の軍曹。部屋に入ってきたところにジェド「誰かお捜しか?」「大佐がお呼びだ」「なぜ?」「大佐に聞け」「すぐ行く」「俺が同行する」「忍び足で来たろ?」「そうだ」「ノックなしとは無礼な」「そうか」「何か臭う。穏やかじゃない」「来るんだ」「大佐は口実だな? なぜ来た? 俺を殺しに? やってみろ」。乱闘が始まる。皆が見つめる中、屋根上での乱闘となり、軍曹が落下して死ぬ。立ち尽くすジェド。   大尉「下りて来い、クーパー」ガス「どうする気です? ジェドが何を?」「人を殺した。罰は当然だ」「逃げろ! 死刑になるぞ」「邪魔だ」「あいつは無実です」「下りるんだ」ジェド「あんたまで」。制服を脱ぎ捨て、「俺は命を張ろうとした。ただの汚れた青い布きれにな」。逃げ出すジェド。大佐「撃つんだ。早く!」。大尉、撃てず。(中略)
 大佐、コリーナに「何とか言え」「何を言えと?」「幸運を祈れ」「シャイローでも祈ったわ」「心のこもらない祈りをか。今もそうだろう」。大尉「大佐、副官としてお願いが。今回の出撃を考え直してください」「考える必要はない」「通達が来るまで大佐をお部屋に」「誰の権限で私に逆らう?」「ララミー砦のフィスビー将軍です」「命令書は?」「じき届きます。一週間前に要請を出しました」「上官の頭越しにやるとはな。大した度胸だな。だが引き下がらん」「私もです」「兵士を連れて行く。後ろから撃て」。大佐、家を出る。大尉「マーストン大佐、撃ちますよ」部下「報告します。急使が戻って来ました。“要請は却下する フィスビー将軍”。大佐、大尉に「君を除隊させてもいいが、軍には損失だ。その勇気と度胸は最近では得難い。留守を君に任せる。騎乗用意! 騎乗!」。歩いて進みだす大佐の部隊。

(また明日へ続きます……)

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