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栗原康『アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ』

2020-08-10 05:26:00 | ノンジャンル
 栗原康さんの2018年作品『アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ』を読みました。本書よりいくつか引用すると、

・自然の支配は、人間による人間の支配からうまれている。

・自然とは暴動である。コントロールできない。いつだって、予測不能ななにかをやらかす。気まぐれだ。でね、人間の身体も自然のひとつだっていうんなら、やるべきことはただひとつだ。気まぐれになれ。国家でも、企業でも、地球市民でも、なんでも、その力を統治しようっていうやつがいるならば、ウンコまみれになったっていい。

・人間を自然化せよ。自然を脱人間化してやれ。われわれの任務は、「人間化された自然」をぶちこわすことなのでございます。

・労働なんて、まっぴらごめん。遊びたい、遊びたい。だれかに評価されるためだとか、なにかの役にたつためだとか、そういうんじゃなくて、ただ生きるよろこびをあじわいたい。人生最高の瞬間をあじわいたいんだ。

・ご主人さまのいうことには絶対服従。家事も、性的奉仕も、出産も、育児も、親の介護も、暴力をふるわれたって、なんでもいうことをききましょう。それがあたりまえのことなんだ、自然なことなんだってね。でさ、そういうのが妻の役割だっていわれるんだけど、ほんとは奴隷の生を強要されているだけなんだよね。

・たえずあたらしい部品とかみあうことで、まったくべつの機械にかわってく。なにがいいたかったかというと、友情ってのはそういうもんだってことだ。セックスをするんでも、おどり狂うんでも、いっしょに生活をするんでも、その友だちとのであいによって、なんどでも、なんどでも予想外のなにかに化けていく。いままでの自分が砕け散る。自分はできないっておもっていたことができるようになる。自己破壊だ。生の最高の瞬間だ。

・パッと田舎の生活にでも目をむけてみれば、たいていのことが相互扶助でまわっている。

・えっ、秩序をはみだすのは、犯罪だって? みんなにきらわれてしまうって? 上等だよ、上等だよ、ひらきなおるわけじゃねえが。現にあるものをブチこわせ。主人でもない、奴隷でもない、民衆の生をつかみとれ。新天地にむかってあるきだせ。それはとても孤独なことなのかもしれない。おいら、ゴロツキ、はぐれもの。でも、ひとたびその一歩をあゆみだせば、かならずあのメロディがきこえてくる。もうなんにもこわくない。過去の民衆たちがおどりだす。おいらもいっしょにおどりだす。つられて、だれかもおどりだす。ユートピアだ。コミュニズムとは絶対的孤独である。それは現にある秩序をはみだしていこうとすることだ。かぎりなくはみだしていこうとすることだ。あらゆる相互扶助は犯罪である。アナーキーをまきちらせ。コミュニズムを生きてゆきたい。

 260ページあまりの新書でしたが、半日で読み終わってしまいました。

 →サイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto