大阪市長選:渡司氏が出馬を取りやめ・・・これでいいのじゃないですか
2011年11月4日 21時57分 更新:11月4日 23時14分
27日投開票の大阪市長選で、立候補を表明していた共産党前大阪市議の渡司(わたし)考一氏(59)を擁立する「大阪市をよくする会」は4日、渡 司氏が出馬を取りやめると発表した。市長選
には、民主系、自民の各市議団が推薦する現職の平松邦夫市長(62)、「大阪維新の会」代表の橋下徹・前大阪府 知事(42)が出馬を表明しており、反維新勢力を結集するため、出馬を辞退す
ることにしたという。これで市長選は平松氏、橋下氏の一騎打ちとなる見通し。
渡司氏は共産党推薦で出馬する予定だった。大阪市をよくする会によると、渡司氏が今月2日、「自分が出馬して票が割れるより、反維新勢力を結集さ せたい」と申し出たという。同会内で協議
を重ねた結果、「『独裁』を掲げる橋下市長誕生を絶対に許してはいけない」との結論に達し、渡司氏の意向を受け入 れることにした。同党が市長選で公認・推薦候補を擁立しないのは1963年
以来48年ぶり。
渡司氏は5日午後に記者会見し、不出馬の理由を正式に説明する。共産党は平松氏と政策協定は結ばないが、支持者に投票を呼び掛ける。同党は10年参院選比例代表で、市内で11万
5875票を獲得している。
市長選を巡っては、府と市などを解体・再編する「大阪都構想」を訴える橋下氏と、「都構想には断固反対する」と反論する平松氏が激しく対立。「日 本の政治に一番重要なのは独裁」と発言す
る橋下氏の政治手法に対しても、平松氏が「大阪市を独裁から守る」などと表明し、対決ムードが高まっていた。
渡司氏は今年9月、いち早く出馬を表明。橋下氏に対しても「暴走と独裁は見過ごすことができない」と批判していた。公明市議団は態度を明らかにしていない。
知事選では、共産党推薦の弁護士、梅田章二氏(61)は出馬する。【津久井達、林由紀子】】