【時論】イージス艦8隻を保有するという日本
2013年11月08日/中央日報日本語版
日本が現在6隻保有しているイージス艦を8隻に増やす計画だ。この場合、日本は米国に次いで世界で2番目に多いイージス艦を保有することになる。韓国 は3隻しかない。今年12月に発表される日本の防衛計画の大綱に、北朝鮮の核・ミサイル開発と中国の尖閣諸島(中国名・釣魚島)脅威に備え、イージス艦8 隻体制を公式宣言するということだ。すでに相手の音波追跡を避けるステルス潜水艦まで保有した日本は、潜水艦も16隻から22隻体制に拡大するなど、軍事 力増強を本格的に推進している。22隻体制なら、中国の潜水艦が東中国海(東シナ海)・南中国海(南シナ海)に出ていく2つの重要な水路を十分に監視でき るという意味だ。
日本のイージス艦は大気圏外で北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃できるSM3ミサイルを搭載している。弾道ミサイルを迎撃できないSM2ミ サイルを搭載した韓国のイージス艦「柳成龍」とは違う。1隻の建造に1兆6000億ウォン(約1500億円)かかるイージス艦は、米国が第2次世界大戦を 終えながら、16機の戦闘機が現れても防げるよう建造した最先端軍艦だ。太平洋戦争当時、日本のカミカゼ攻撃を受けた米国が戦闘機攻撃に対応できるよう画 期的な防御能力を備えたイージス艦を開発することになった。このため「神の盾」と呼ばれる。米国は現在60余隻を保有している。
北朝鮮の大陸間弾道弾(ICBM)技術は相次ぐエンジン燃焼実験で、時間が経つほどより精巧になり、射程距離が米国に達するほどだ。 中国は尖閣諸島を眺めながら空母を就役させ、韓国と日本の海上物流の80%以上が通過する海上交通路、東中国海・南中国海の制海権掌握に動いている。中国 は大陸南端にある海南島に米国の人工衛星追跡を避ける海底洞窟を掘り、潜水艦が水中で出入りする施設を用意した。長さ600メートル、幅120メートルの 埠頭を建設し、2隻の空母が寄港できる。
中国は現在稼働中の「遼寧」のほか、数隻の空母をさらに建造するという目標だ。ここには燃料再供給が必要ない原子力空母が含まれると予想される。中国 はすでに水中から発射する射程距離8000キロ以上の潜水艦発射大陸間弾道ミサイル(SLBM)を保有している。日本がイージス艦8隻体制を準備するとい う理由だ。
では韓国は何をするべきか。尖閣諸島で激しく対立する中国と日本は軍備競争を加速させている。韓国も最小限の防御力を備えるべきだ が、投資金額に比べて最も効率的なのが潜水艦戦力の増強と多量のミサイルを韓半島に配備することだ。中国と日本の戦力増強の要諦は海軍力と空軍力の増強 だ。このため韓国は潜水艦戦力を強化する必要がある。潜水艦戦力は軍事分野で最も隠密な戦力であり、相手がむやみに接近できない最後の戦力と評価される軍 事力だ。ミサイル戦力は情報技術(IT)が発達した韓国に最も効率的な未来防御戦力と考えられる。
いま北東アジアでは軍備競争の荒波が起きている。第2次世界大戦後、現在のように中国と日本の激しい対立の局面が形成されたことがな かった。軍事費を注ぎ込む北東アジア情勢は非常に危険だ。したがって軍備競争の危険を議論する対話の場を用意することを韓国が先導する時期になった。韓国 は世界9番目の貿易大国であり、国際的な地位が過去とは違う。したがって自信とビジョンを持って平和の共同繁栄の旗幟を掲げ、軍備競争の解消に率先しなけ ればならない。韓国は周辺国を侵略したことがなく、対話体制創出の資格があることを彼らも知っている。
金慶敏(キム・ギョンミン)漢陽大教授・政治外交学