先日あるところで、「安倍政権の暴走と政治革新の展望」という講演を聞いた。
「日朝平壌宣言」を基にして日朝間の懸案事項を解決していくべきことは日本の革新勢力も一致して認めている方針である。
日本の民主化運動に重要な役割を果たしておられる方であり、講演のほとんどの部分は、大賛成であるが、朝鮮問題に触れられたとき、ちょっとおかしいのではないかと思う
ところがあった。
講師の名誉のためにあえて名前は出さないが、安倍政権の「細い道」・「こちらを立てれば、あちらが立たず」のジレンマに直面と言う話の中で、 「中国・韓国とは話しがすす
められず、北朝鮮にアタックしたらロケットを打ち込まれて、「相手にされない」というくだりは、いったいどこからでてきた発想なのか? ただ「荒っぽい、受けをねらった発言」で
済まされない根本的弱点・研究不足と認識不足があり、聞いてびっくりした。
本来なら、録音をおこし具体的に指摘するべきところであるが、まさかこんな話をされるとは思わず録音も取っていなかった。インターネットでこの方の講演が載っていないか
調べたが見つけることができなかった。本日だけの脱線だったにしても、私の考えを述べておきたい。
①、私は、世界情勢をとらえるとき北東アジアの平和構築という展望からみれば、「韓国・朝鮮問題とその懸案事項」を解決することが、中国問題とあわせて、最重要課題の
一つであると考えている。にもかかわらずどう位置づけられているのか?再検討がいるのではないか。
②、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)という国をどういう資料を基にどう評価しているのか? イギリス、ドイツ 、イタリアをはじめ162カ国と国交があり、韓国と同じ日に国
連に加盟した国である。
悪の枢軸と言ったのはアメリカ帝国主義である。勿論理解しがたい行動がみられことがあるが、国交正常化をめざす相手国なのである。
③、自民党政権の方針と一致することはあまりないが、「日朝平壌宣言」を基にして日朝間の懸案事項を解決していくべきことは日本の革新勢力も一致して認めている方針
である。私たちはその誠実な履行のために協力すると言う立場である。
進行中の日朝協議についても、確認された内容を両者が誠実に実行することを願う立場である。日朝平壌宣言を変革の立場でどうとらえていくのかと言う視点が必要で
ある。
以上3点を指摘したい。