カメラを銃と勘違いして両手を上げ「降伏」するシリア難民の女の子
トルコのある新聞に3月24日に掲載されたある写真が、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で何度も転載されて話題を集めている。「泣いて しまった」、「信じられないほどの悲惨さだ」、「人道主義に欠ける」といったコメントが寄せられている。メディアが英国放送協会(BBC)報道として伝え た。
しかし当該の写真の真偽がネット利用者の間で論議され、また最初に公開した人間も撮影者を公開していない。あるネット利用者の調査によると、同写真は本物で、トルコのカメラマンOsman Sağırlı氏が撮影したものだという。
写真のエピソードを解明するため、BBCがSağırlı氏に取材した。写真の女の子はシリアの4歳になるHudeaちゃんで、2014年12月にシリア 北部・Atmehのある難民キャンプで撮影したという。女の子は同キャンプで母親と姉妹2人と一緒に暮らしているが、彼女たちの故郷は約150キロ離れた ハマーだ。
Sağırlı氏は「当時は望遠レンズつきカメラを使っていたのだが、彼女は銃だと思ったらしい。後で写真を見て初めて、彼女が怖がっていたことに気づい た。唇をかみ締めて、両手を挙げていた。普通、子どもはカメラを見ると走ったり、顔を手で隠したり、笑ったりするものなのに」と語る。Sağırlı氏に よると、難民キャンプの子どもたちの写真を撮影することで、子どもたちの心の中の本当の気持ちが現れる。
「難民キャンプには帰る家のない多くの人がいる。しかも子どもたちからは彼らの経てきた不幸がより簡単に見て取れる。子どもたちは素直で、本当の気持ちを表すからだ」。
国連の統計によると、2011年3月のシリアの内乱勃発から2014年4月までに19万人がシリア内戦で死亡したが、その中には少なくとも8803人の児童が含まれ、その4分の1は10歳以下だという。
この顔を忘れず、戦争がもたらす苦痛を心に刻んでほしい。平和を守り、子どもたちにこれ以上恐怖を感じさせないように!(編集YH)
「人民網日本語版」2015年4月2日