どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

子供泣かせのお話

2018年10月19日 | 日記
明日は晴れるらしいけれど 今日はイマイチの天気

こんな日はお決まりの読書だらだら

山口晃の『すゞしろ日記』が面白く 一見テキトーに描いたように見える漫画タッチの絵ではありつつ 実はなかなか高級で(しかも笑いあり) 鳥獣戯画の日本の血は脈々と受け継がれたり という感じ

今までに個展も数多くこなし テレビ番組にも取り上げられ 私の町の美術館でも過去に展覧会が催されたと知って 本当に残念なことをしてきたと悔やまれる

見ていると 当たり前ながらデッサン力の底力というものをとことん感じる


ところで話変わってルーベンスだけれど ルーベンスと言ったらフランダースの犬

ネロ少年とパトラッシュのあの涙なくしては読めないラストで有名な児童文学が思い出されるが ルーベンスという人は画家としては勿論 外交的な仕事の面でも成功した人であり 最初の奥さんを亡くしたものの後に再婚もし 荘園で田園生活を楽しみながら一生を終えるという豊かな人生を送った人のようだ

当時スペインの統治下にあったブリュッセルに新しいネーデルランド総督が迎えられ ルーベンスの故郷でもあるアントウェルペンでも歓迎式典が行われた

その際 彼は凱旋門に そうした華やかな舞台では用いられない絵を描き 当地の戦争による被害や惨禍を寓話を用いて表現したという

ルーベンスはこの地にとっては 著名な画家以上の存在なのかもしれない

そんなことを知ると この地で育ったネロがルーベンスの絵の前で天に召されたのも必然のように思えてくる

ああ しかし「マッチ売りの少女」と「フランダースの犬」は ほんと 子供泣かせのお話だわ
コメント (2)
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