熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

特許コンサルティング

2008-05-25 14:40:12 | Weblog
特許コンサルティングを依頼されている企業の特許検討会に参加してきました。

この企業は、超大手企業の関連会社で、グループ企業全体の知財管理を親会社が行い、各関連会社の知財業務を親会社の知財部門がサポートするという体制を取っています。

特許検討会に参加すると、親会社の知財担当者も出席していました。
あまり出しゃばるといけないと思い、静かに検討会を見学していましたが、どうも一昔前の検討会のような雰囲気で違和感がありました。
つまり、知財担当者が開発者にあれこれ指示しているのですが、言われた開発者は、何故そのようなことを実施するのか理解できず、必死に抵抗しています。

一通り検討が終わり、次回の打ち合わせ日を決めて閉会となる直前に、突然、本社知財部門の方が一枚の紙を関連会社の開発部門責任者に渡し、今後、関連会社で自立して知財活動が実施できるようにして欲しい旨の要望を伝えました。

突然の要望に、関連会社の方は戸惑い、猛烈に反対しました。
本社の方は、バックアップします、の一点張りで、議論が噛み合いません。
本社の他の部門の責任者の方が、議論を引き取り、今後の課題とすることで検討会は終了しました。

検討会終了後に、関連会社の方から感想を求められ、率直に、「一昔前の検討会のようでした。もっと知財部門と開発部門とが協業して知財活動を実施していくべきだと思います。」と言いました。

すると、その関連会社の責任者の方が、「そうなんですよ。私達は特許について素人なので、今行っている特許検討会が効果的なのか、そうでないのか、全くわかりません。専門家の観点からアドバイスしていただけますか。それに、いきなり自立しろといわれても何をしていいのかわかりません。」とつぶやきました。

そこで、私が、企業の知財活動を簡単に纏めて次回の会議(個別会議、私と関連会社の方だけの会議)で説明することにしました。

それにしても、超大手企業の知財部門でも一昔前の特許活動を行っているとは、本当に驚きました。
関連会社の知財活動の自立が、親会社の本音(切り離しが正しい?)であることも分かりました。

私の活躍する場面が増えそうです。
楽しみですね。



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コメント
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