熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

凄い人

2008-06-08 01:41:58 | Weblog
目が見えず、耳も聞こえない、ヘレン・ケラーのような障害のある福島智さん(45)が東京大学で学術博士号をとりました。
盲ろう者の「博士」は国内初、世界でもきわめてまれだそうです。

福島さんは神戸市生まれで、3歳のときに右目を、9歳で左目を失明し、さらに、14歳で右耳の聴力を、18歳ですべての音を奪われました。

人とコミュニケーションできないことに、何よりもうちのめされた福島さんを救ったのが、母令子さんが思いついた「指点字」です。

点字は六つの点の組み合わせで50音などを表します。
点字のタイプライターは、両手の人さし指、中指、薬指の6本を使って打ちますが、令子さんは、同じように息子の6本の指先に打って言葉を伝えました。

この方法を生かした「指点字通訳」で、福島さんは人とのコミュニケーションを取り戻しました。
周囲の支援をえて都立大学で学び、01年から東大先端科学技術研究センター助教授に、03年から博士論文に取り組み、今回の栄冠を勝ち得たわけです。

論文で最も伝えたかったのは「コミュニケーションにいのちを救われたということ」だそうです。

盲ろうの人は「コミュニケーションで大切な『感覚的情報の文脈』を喪失するので、相手の表情や声の調子などの『感覚的情報』がないと、本当の意図などの『文脈』もわかりません。

通訳という支援によってそれを取り戻し、再生する過程を伝えたかった」と言っています。

作業は膨大で、資料はすべて電子データにし、点字ソフトに変換して読んだそうです。
執筆はパソコンで打ち、点字に変換して確認しました。
点字と指点字を使うので、指は目であり耳ということになります。

福島さんは「盲ろうは確かにしんどいけれど、自分に言い聞かせてきた『苦悩には意味がある』ということ、それは間違っていなかったと確信しています」と話しているそうです。

世の中には、本当に凄い人がいますね。

努力に勝る天才なし。
まだまだ努力が足りません。

いい刺激を与えてくれました。



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