熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

平和

2011-08-19 20:17:57 | Weblog
市立図書館で毎月テーマを決めて関係する書籍の展示をしています。

今月は、「平和」がテーマです。

そこで、平和に関する2冊の本を借りてきました。

1冊目は、岩波ブックレット・ヨハン・ガルトゥング「平和を創る発想術 ー 紛争から和解へ ー」です。

この本は、京都YWCA平和講座の内容をまとめたものです。
「21世紀をテロと戦争の時代から一日も早く脱出させるために役立てて欲しい」という著者の願いが込められています。

紛争を平和的に解決する具体的な方法が述べられています。
紛争に対する考え方や解決の方策は必ず最低5つあり、
①ゼロ地点(双方が諦める ー 撤退案)
②紛争の一方が満足する
③紛争の他方が満足する
④折衷案
⑤紛争の転換方法(双方が満足する)

著者が目指す紛争解決は、⑤の転換方法です。
この転換方法は、紛争当事者が創造的な解決方法を考えて実行することにありますが、当然のことながら、そう簡単にはいきません。

長い対話の時間をかけて、紛争当事者間の誤解を解き、信頼を構築したあとでなければ上手くいきません。

かなり理想論に近い解決方法ですが、急がば廻れの言葉通り、これが紛争解決の王道でしょう。

国家間の紛争だけでなく、企業間、私人間の紛争解決にも役立つ良い方法です。

2冊目は、馬場千奈津さんが書かれた「ピースメーカー ー 世界で平和をつくる人びと ー 」です。

この本は、1冊目の「平和を創る発想術」の実践版というところでしょうか。

①パレスチナ・イスラエル共存の道(平和のオアシス村)
②コンゴ紛争から立ち上がる人々
③アチェ・スリランカ和平交渉の舞台裏
④イラクに散った人道活動家
⑤バルカンの悲劇を繰り返すな
⑥北アイルランド紛争
⑦もう一つの対テロ戦争

この本に登場するピース・メーカー達に共通しているのは、政府や政治家に頼らずに、自分たちが主体的に行動していることです。
それも長期間に渡り活動していて、紛争解決の困難性を認識していますが、ある意味楽観的でもあります。

紛争解決に取り組んでいる人々に対して、成果があがっていない、利益を狙っているのではないか・・・という誤った見解がメディアや評論家から出されることがあります。

真剣な取材をしていないメディアや何も考えていない評論家の意見に耳を傾ける必要はありませんが、事実関係の把握にもう少し努力をして欲しいものです。

少なくとも、平和を取り戻すことに努力している人々の邪魔をしないで欲しいですね。




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