熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

ソフトウエア特許

2011-08-22 20:20:48 | Weblog
パテントサロンのコラムに、「恐怖のパテント費用--テクノロジーをパテント訴訟業の餌食にするな 」という記事がありました。

テクノロジーのパテントに対しては、二方向からの反対論があると言われています。
ひとつは、テクノロジーにおけるイノベーションは、そのほかの産業、たとえば製薬などにおける発明とは性質が異なる、とするもの。
もうひとつは、業界の健全性を大きく阻害するパテントトロールの増加を、反論の根拠とするものです。

テクノロジーの中でも、ソフトウエア特許の弊害については、経済学者、経済研究者が警鐘を鳴らしています。

確かに、最近のソフトウエア特許権の高額訴訟を目にすると、弊害の大きさが余計に目立ちますね。

パテントは、本来、発明者を守るものですが、最近は、単なる財務的法律的武器として使われ、製品の研究開発/製造/販売等はまったくしていない”無営業実体、すなわちパテントトロールが、生産企業から金をむしり取るための手段となっています。

つまり、企業がパテント訴訟に投じた金の多くは、パテントトロールと弁護士へ行くことになります。

弁理士の私が言うのも変ですが、ソフトウエア特許の取り扱い、差止請求訴訟の制限等を考えるところにきているのではないでしょうか。






ブログランキングに参加しています。よろしければ、以下のURLから投票して下さい。

日記@BlogRanking
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする