熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

不燃木材

2012-04-29 19:50:26 | Weblog
TBS夢の扉という番組で「不燃木材」を取り上げていました。

木と言えば燃えるものというのが常識ですが、この常識を覆した人がいます。
浅野成昭さん(62歳)です。

この木材は2001年に日本で初めて「不燃木材」の認定を受けました。
その秘密は、高い熱を加えるとガラス状になるホウ酸系の水溶液を、木の繊維の隙間に染みこませ、木材を燃えにくくしていることです。

30近い業者が「不燃木材」の認定を受けているが、去年行われた国交省の製品への抜き打ち調査で、10社中、浅野さんの木材のみが防火性能の基準を満たしていると判定されました。

不燃木材開発のきっかけは、母親の家が火事で全焼したことだそうです。

当時、建築家として働く傍ら浅野さんは、自分が住んでいた家が燃えていくのを目の前にして、無力感に苛まれました。

『燃えない木材を作れないだろうか?そうすれば、命や財産を守ることができる』と決意して、今年、念願だった「住宅」に挑戦しました。

不燃木材で2階建ての住宅を作り、大規模な燃焼実験を試み、見事成功しました。

普通の木材2階建ての家は、9分程度で全焼し、倒壊しました。

これに対して、不燃木材の家は、1階は炭化しだけで1時間ほどで自然鎮火し、2階まで火が回ることはありませんでした。

本当に燃えない木造の家が出来るのですね。

感動しました。

この実験に成功すれば、原理上、中高層ビルも木材で建てられるということになります。

首都直下大地震の発生が予想されている東京都の木材密集地域の建て替えに有効な材料が誕生しましたね。

東京都、神奈川県、日本政府がこの不燃木材を活用して、火災に強い街づくりを目指してくれることを期待しています。

この不燃木材は、燃えないだけでなく、煙も出ないので防火用材料としては最適です。

浅野さんの努力が実りました。

同じ技術者として嬉しい限りです。





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