常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

路傍の花

2012年06月21日 | 日記


デジカメ片手に朝の散歩。あたりに目をやると、たくさんの花があることに気づく。
きょうはそんな花たちを写真に収めてみた。いつも思うが、どうして写真が上手にならないか、またしても思い知らされた。

散歩コースの道路にはプラタナスなどの街路樹があり、その根元に花が植え込んである。ちょうど、黄花コスモスの花盛りである。昨日の強風で、コスモスの木が倒れているが、けなげに花をいっぱいに咲かせている。この花はコスモスの一種ではあるが、葉は菊に似ている。秋風が立つと可憐なコスモスの花が咲くが、黄花はひと足先に満開だ。



足元にドクダミの白い花が咲き始めた。ドクダミは別名十薬といい、茎に強い香りがある。悪臭と嫌う人もいるが、白い十字の花を愛する人も多い。緩下剤、利尿剤など古くから薬草として利用されてきた。

どくだみの十字に目覚め誕生日 西東三鬼



雨に似合うのは紫陽花だが、多くは蕾の状態で、日当りのいいところでガクがほころび始めた。もう、二、三日で紫の花が見られるだろうか。アジサイに紫陽花の字を使ったのは平安時代の学者、源順である。白楽天が命名した紫陽花は、陽を好む別の花である。長い間、誤用してきた。

紫陽花や白よりいでし浅みどり 渡辺水巴



ぶどう畑ではすでに花の時期を過ぎ、実が成長を始めていた。花でなくとも、充分に美しい光景だ。房のひとつひとつに、紙をかぶせ成長を守っている。



ジャガイモの花が終わろうとしている。強風のため、方々で倒れかかっている。この花を見ると、ふるさとを思い出す。北海道のジャガイモ畑は、一面に花をつけるとみごとだった。花がさいて20日も経つと、根の先に新ジャガができる。蒸して塩をつけて食べると、淡い香りが口に広がった。

五升薯といひて珍重蝦夷に住む 高浜年尾



バラが花びらを散らし始めた。路傍の花は白を中心に地味な花が多いが、バラには華やかさがあふれている。方々のバラ園で、その妍を競っている。
わずか一時間ばかりのあいだに、こんなにも花に出会うことができる。

花びらの落ちつつほかの薔薇くだく 篠原梵

コメント
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