
畑の後片づけをする。一シーズンなり続けたトマトが、最後に青い実をたくさんつけていたので採ってくる。去年の秋に、産直売り場で青トマトが販売されていたので、買ってきたことを思い出したからだ。酢漬けにしてピクルスにすると大変おいしかったので、この実でことしもピクルスづくりに挑戦する。
青トマトをキーワードにグーグル検索をしてみると、驚くほどのレシピがヒットする。思いがけず、日本中にこんなにも、青トマトを食べている人がいると思うと嬉しくなる。
二つ三つふぐり下がりに青トマト 石塚 友二
日本人がトマトを食べるようになったのは、そんなに古い時代でもないらしい。家庭菜園を始める理由の一つが、いつでもトマトが食べられるということであった。畑に行くたびに、赤くなったトマトをもいでくるのが、今年の楽しみであった。ことしは、きいろのトマトを植えたので楽しみも倍加した。加えて、猛暑である。ほとんどの葉もの野菜が縮こまって成長しないなかで、暑さに強いトマトだけは、元気になりつづけた。
そんなトマトに感謝をこめて、畑からそっと根をぬいて、柿の木の下に葬った。来年は、もっと精進しておいしい野菜がつくれるようにと、トマトの木に誓った。