アサガオ
2017年08月16日 | 花
昼過ぎになって、秋雨のような冷たい雨になった。朝咲いて、朝露がかわく頃には凋んでいく花が、ベランダでいきいきと、その妍を競っている。アサガオの花もまた秋の気配を感じさせる。
朝顔や命ある間の走り雨 石塚 友二
日本人の流行りもの好きは、江戸の庶民にルーツがあるかも知れない。文化文政の頃、江戸の人々は朝顔の栽培に大変な熱を入れた。色々な交配により、大輪奇花をさかせて街の人を驚かせ、人には、負けじと競いあった。江戸の流行りは、国元へ、つまり日本中に広がっていく。庭に、垣根に、鉢に植えられ、種が飛びかい、路傍や野原までが朝顔だらけになるというありさまであった。
近年は小学校で、生徒一人一人が、鉢に種を植え、その成長を記録するのが、理科の勉強に取り入れられているらしい。夏休みになって、家に持ち帰って、学校で植えた朝顔の花を家族で見る、というのもほほえましい光景だ。