常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

ハギの声

2017年08月19日 | 日記


先日、悠創の丘にハギを見に行った。もうそろそろ花を開くかも知れないという期待があった。
しかし、期待は裏切られ、花のつぼみは小さかった。このところ戻り梅雨のような天気で、吹く風は秋のように冷たい。キキョウの花やススキの穂を揺らせて吹く秋風が、小さなハギの木の上を吹き渡る。その時のハギの葉ずれの音をハギの声というそうだ。もう人の気配もなくなったお寺の庭で、かすかなハギの声を聞くと、淋しさがつのる。何とも風情のある言葉ではある。

萩ゆれて騒がしからず蚊帳の中 加藤 楸邨

予報の曇りを、信じて蔵王に行く。厚い雲なかの朝であったが、蔵王温泉に近づくと、予報通り、山が見える曇り空になった。
蔵王山への山道を歩きながら、講師の先生から地図の読み方を聞く、勉強会を兼ねた山行である。山靴に履き替えて、登山口に立ち、いざ出発という段階で大粒の雨になった。紙の地図を開くことさへままならない。場所を温泉宿の部屋に切り替えて、そこでじっくりと話を聞く。地図の見かたを根本から修正する、目からうろこの話。貴重な知識を得ることができた。人はいくつになっても学ぶ心を持たねばならない。勤めていたころ、定年もまぢかになって、ある勉強会を上司に提案したことがある。「勉強するんじゃなく、教える立場だろ。」とにべもなく却下された。しかし十分な勉強なしに、人にものを教えることなどできはしない。

コメント
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