明日大相撲初場所の千秋楽を迎える。横綱の宴席での暴力沙汰がスキャンダルとなって大きく報じられるなか、一横綱の引退、2横綱の怪我による休場、加えて10連勝中の横綱鶴竜が、終盤で3連敗、どうやら平幕の栃ノ心の優勝で幕が降りそうだ。大相撲の最終日を千秋楽、略して楽日などと呼ぶのは、謡曲の「高砂」の結びに謡う「千秋楽」と言う小謡いからきている。
千秋楽は民を撫で
万歳楽には命を延ぶ
相生の松風
颯颯の声ぞ楽しむ
演能の最後には、決まって小謡いの「千秋楽」がうたわれたので、最終日を意味する言葉となった。ユーチューブで高砂を見てみる。観世流舞囃子「高砂」を見ることができる。シテは観世清和。笛、鼓、太鼓の囃しと謡いに合わせて舞う能楽は実に見ごたえがある。クラシックの名曲を聞いたり、藤井聡太の将棋を観戦したり、こんな舞囃子を居ながらして見ることができるのは、実にありがたい。