28年ぶりにアメリカのカリフォルニアで雪が降ったというニュースが流れる。こちらでも一昨日から雪だ。昨日に未明に降った雪が積もっている。風が吹いたらしくこんな狭い裏庭でも吹きだまりが出来ている。雪庇というにはあまりにも小さい。その上に今なを雪が降り積もろうとしている。よく見ると雪の結晶がかろうじて見える。立体六花、星状結晶。結城哀草果が詠んだ雪の結晶が眼前にある。
夜がきてまた夜がきて雪ごもり 長谷川素逝
『海辺のカフカ』は下巻に入った。ナカタさんが長距離運転手の星野君に連れられて松山駅についた。いよいよナカタさんと田村カフカは、同じ松山という同じ地点に立つことになる。カーネル・サンダースと言うあのフライドチキン店に立つキャラクターのおじさんが、星野君に一夜の女を紹介して、ついでに知っている「入口の石」を案内する場面だ。ジョニーウォーカーと名乗る猫狩りの人物、この小説では不思議な名を持つ人物が舞台回しの重要な役割を果たす。いよいよ、佐伯さんとカフカ少年は結ばれるのか、物語は佳境に入って行く。