常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

今年読む本

2018年01月02日 | 読書


謹賀新年 本年もよろしくお願いいたします。 2018年元旦

元旦は青天、各地で初日の出が見られた。例年になく、穏やかな新年である。雑煮でお神酒を少々、静かな一日が暮れた。夜は満月、スーパームーンとの書き込みがあったが、こちらは雪
。月を見ることは叶わなかった。

元日に与謝野蕪村の評伝を読み終える。芭蕉との比較、蕪村の生きた時代の農村の変貌、絵と漢詩の世界。どの項目も興味深く感じた。江戸農村における新しい産業の創出、商人の台頭と武家の没落、貧富格差の拡大、そして蕪村の想像力。サルトルの哲学は、私には難解であった。

今年読む本を考えた。時間のある正月に、村上春樹『海辺のカフカ』を読むことにする。(再読)何度もノーベル文学賞の候補として話題になった作家だが、カズオ・イシグロとの比較も興味あるところだ。将棋の藤井聡太、卓球の張本、平野、早野、伊藤。そしてフィギュアの紀平、本田。今年は15歳近辺の年代の少年、少女の活躍が期待される。田村カフカ、15歳。小説『海辺のカフカ』の主人公だ。15歳の誕生日、少年は家出をして、四国の不思議な図書館に住む。不思議な冒険が始まる。

読書の工夫として、谷崎潤一郎『細雪』を併読する。村上春樹の文体は、読み進めていくうちに突然飛躍する。そのストーリーを追うには注意力が要求される。反対に谷崎は、日常を事細かに描く。時に退屈する時がある。この二つを併読することで、自分のなかのテンポが調和されて、心地よい読書時間が生まれる。この二つを読了するまでに、どのくらいの時間が必要か。年の初めの試みとなる。

ひっそりと村の二日のつねのごと 長谷川素逝

コメント
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